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余暇のUDプロジェクト 神戸主査、山田副主査(2/4)

2011.03.20掲載

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実現への動きが出てきたCM字幕

こうした経緯を経て、今年度になってテレビCMに、字幕の動きが出てきました。企業や団体、放送局が、実験放送を行ったのです。
パナソニックとデジタル放送推進協会が行ったのは、クローズドキャプション方式です。これは自分で字幕のオンオフを選べます。
富士通は、字幕焼付けタイプのオープンキャプションで字幕をつけました。
方式はそれぞれ異なりますが、システムの問題もさらにクリアされ、実現のフェーズに入ってきたと言えるでしょう。

今後の展開について

今後は、2011年7月の完全デジタル化に向け、CM字幕の実現を目標に「関連団体や企業との情報交換・研究会の実施」「Webでの字幕付与推進活動」「生活者への啓発」などの活動を継続していきたいと考えています。Webでの字幕付与推進活動に関しては、少し補足説明をさせてください。

Web上での字幕付与推進活動

テレビCMに字幕をつけるには、放送システムをはじめ、さまざまな制約があり、実現化にはまだ時間が必要です。
そこで、CMの情報保障として、私たちは、多くの企業がCM情報を公開しているWebサイトにも注目しました。調べてみたところ、Webでの情報保障も十分だとは言えませんでした。
そこで私たちは、企業がお客さまによりよい情報提供ができるよう、わかりやすい情報保障のお勧め案を考えました。
資料に掲載しているように、動画に字幕があるのが一番テレビに近く臨場感もあふれてわかりやすいのではと考えています。その上で静止画プラス文字情報という形態を私たちのお勧めとしてまず、IAUD会員企業へ評議員会や理事会、ニュースレターなどで通じて発信してきました。
調査によると、2009年9月の時点では、IAUD会員企業127社中、Web上にCMを掲載していたのは50社、うち動画に字幕という形で表現を用いていたのは1社のみでしたが、昨年9月の調査では4社に増えていることがわかりました。少し数は増えましたがまだまだ少ないです。これからも積極的に働きかけていきたいと思っておりますので、会員企業の皆様、よろしくお願いいたします。
以上がCM字幕に関する浜松での報告内容です。


ところで今日は3月3日、ひなまつりですが、実は、耳の日でもあります。この耳の日にちなんで、本日、日本テレビで「耳の日」地デジ推進・字幕放送キャンペーンが実施されています。
普段はつかない朝のニュースにも字幕がつくということで、私も色々と録画予約をしてきました。 また5日に放送される耳の日特番「なんくるないさぁ~・今井恵理子が息子と歩んだ6年」では、スポンサー各社もこの企画・理念に賛同し、CMも全て字幕付で全国放送されるそうです。これはテレビ界初の試みということで、長年この活動を進めてきた私たちとしても、感慨深い思いです。
また、広告スポンサーの集まりである、日本アドバタイザーズ協会の広告論文でパナソニックさんが出した「日本初!字幕放送CMへのチャレンジ」が今年度の金賞に輝いたというニュースがあります。サブタイトルは「広告における効果的なUD展開を目指して」です。
今後CMにもUDの概念が広がることを願ってやみません。誰でもどんなときでもリアルタイムに笑える、そんな日がくるまで余暇としても頑張っていきたいと思っています。


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