IAUD国際デザイン賞2020 結果発表

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IAUD国際デザイン賞2020 審査講評

2020.12.18掲載

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IAUD国際デザイン賞2020審査委員長からのメッセージ

IAUD国際デザイン賞2020審査委員長/英国王立芸術大学院名誉教授
ロジャー・コールマン


ロジャー・コールマン氏
審査委員長のコールマン氏

本年、IAUD国際デザイン賞は記念すべき第10回目の開催を迎え、とても嬉しく思っております。ユニヴァーサルデザイン/インクルーシヴデザインは、過去30年間で大きく進歩いたしました。ローカル主導の小さな取り組みが、障害者問題、高齢化、社会的排除や差別などの基本的な社会問題をデザインの力で解決するという国際的で変革的なアプローチへと成長したのです。

しかし、これらの成功が希望を与えてくれる一方で、世界平和、健康そして環境問題など、今現在私たちが直面している課題は多く、私は将来に深刻な懸念を抱いています。インターネットと情報技術(IT)の進歩は、私たちの生活を便利にしましたが、社会的不和を助長し、いつのまにか過去の確実性を損ねてきました。経済不況をもたらしている新型コロナウィルス感染症は、今も収束しておらず、さらなる脅威が迫っています。人類が引き起こした気候変動や世界的な食物連鎖におけるプラスチックごみの蓄積は、私たちの消費社会の根底にある継続的成長への信奉から生じた負の副産物なのです。そして、パンデミックの収束に連れ、経済回復の緊急な必要性に直面し、重要な価値のあるもの、特に私たちの小さな惑星の福祉と、他のすべての生物と共有し相互に依存している生物圏が犠牲になる可能性があります。

ユニヴァーサル・インクルーシヴデザイン、特に日本語の表現においては、より公平で協力的な未来のためのしっかりした基盤を持っていますが、次の段階がとても重要です。

こうした問題に立ち向かうことは決して容易ではありませんが、社会的に弱い立場にある人々を支えるという指針をしっかりと持っていれば、成功できます。とりわけ日本ではユニヴァーサル・インクルーシヴデザインは、社会的課題がイノヴェーションの強力な原動力となり得ることを短い期間で実証しました。

かつて除外されていた多数の人々を積極的な社会参加者および経済的貢献者として、特に活用し統合することによって成し遂げられたのです。これらの社会的利益が私たちの最優先の目標でなければならず、ビジネスへの実利的成果は無数の生活をより良い方向に変えた好循環の一つの要因にすぎません。

これは、今は亡き、私達の総裁寬仁親王殿下の創設のヴィジョンであり、もし殿下がいらしたら、地球とその生物圏の幸福を確かなものとするために、人間中心デザインの実践を推進するように促したことでしょう。パナソニック株式会社前副社長の戸田一雄氏は2010年に浜松で開催された国際UD会議の中で、日本がこの分野のリーダーであるべきと、次のように述べました。

「ユニヴァーサルデザインの概念は、日本人であるアイデンティティーの重要な部分です。古く古代から、思いやりと気配りの独特な精神は、日本人の中に根付いています。これがユニヴァーサルデザインに対する日本人の考え方の原点であり、その精神は自然と調和した生活を送り、協調的な仕事から生まれる人間関係の中で生まれます。」
故寛仁親王殿下の素晴らしいご指導や、IAUD国際デザイン賞において日本で達成されたことを目の当たりにし、私は大きな希望を感じています。これらの成果は日本国外でももっと知られるべきであり、それが近い将来に実現するようIAUDに強く勧めます。

過去の大賞、金賞、銀賞受賞のプロジェクトはこの成果の証であり、2020年もユニヴァーサル・インクルーシヴデザインの優れた模範例をさらに追加いたします。


IAUD国際デザイン賞2020 大賞(1件)
IAUD国際デザイン賞2020 金賞(9件)
IAUD国際デザイン賞2020 銀賞(19件)
IAUD国際デザイン賞2020 銅賞(35件)
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審査基準

「ユニヴァーサルデザイン(UD)の理念を掲げ、その成果として優れた活動が提案、または遂行されていること」を主たる選考理念とし、理念実践とその成果である活動行為の両面で審査し、総合的に評価しました。なお、応募要項に記載されている審査基準および本質的目標も重視されました。

  • 斬新で躍動的な、ユニヴァーサルデザインの新境地を開くものであること
  • 市場から排除されがちな障害者等との密接な関係を基にした質の高いユーザー中心の研究が認められること
  • 特定のユーザーグループが技術革新から取り残されないよう配慮されていること
  • 多様なユーザーグループに属する特殊な問題を捉え解決策を提供するなど、従来の「ユーザビリティ」を超える提案であること
  • 企業の全社的なビジョンと継続的な改善計画に基づいたUDへの長期的組織的実践が示されていること
  • 誠実で説得力のある説明資料に裏付けされていること


本質的目標

  1. サステイナブルとユニヴァーサル~持続可能な共生社会創造のための理念と実践
  2. 多様性と包摂性~伝統、文化、生活様式、そして人間の多様性を理解し、少数を排除せず、積極的に包含することで、質的に豊かで幸福な暮らしを実現する
  3. 安全・安心な社会~人権を守り人間性を尊重した社会の仕組み、制度、モラルの構築
  4. 自発的、かつ持続的な対話~企業・行政・研究機関・NPO、そして生活者間の継続的な交流、及び関係の構築
  5. 世代を超えた知恵と技の継承~ユニヴァーサルデザインの普及啓発により次世代を担う人材を育成する



IAUD国際デザイン賞2020審査委員会

審査委員長: ロジャー・コールマン(英国王立芸術大学院名誉教授)
副委員長: 益田文和(株式会社オープンハウス代表取締役/名古屋学芸大学客員教授)
委員: フランセスク・アラガイ(スペイン デザインフォーオール財団代表)
同: トーマス・バーデ(ドイツ IUDユニヴァーサルデザイン研究所 CEO)
同: オンニ・エイクハウグ(EIDDデザインフォーオール・ヨーロッパ会長)
同: ヴァレリー・フレッチャー(米国人間中心デザイン研究所所長)
同: ラーマ・ギーラオ(英国王立芸術大学院ヘレンハムリンセンター所長)
同: 荒井利春(金沢美術工芸大学名誉教授)
同: 川原啓嗣(名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科・メディア造形学部デザイン学科教授/一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会専務理事)


SDGsの表示について

UDの基本理念である包括性(inclusivity)は「誰一人取り残さない」というSDGsの原則と一致します。つまり、UDとSDGsとは連動していると言えます。そのことを、より分かりやすくするために各受賞作品と関係の深いSDGsの目標を表示しています。

SDGs#1 貧困をなくそうSDGs#2 飢餓をゼロにSDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#5 ジェンダー平等を実現しようSDGs#6 安全な水とトイレを世界中にSDGs#7 エネルギーをみんなに そしてクリーンにSDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#12 つくる責任 つかう責任SDGs#13 気候変動に具体的な対策をSDGs#14 海の豊かさを守ろうSDGs#15 陸の豊かさも守ろうSDGs#16 平和と公正をすべての人にSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう






IAUD国際デザイン賞2020 大賞(1件)

公共空間デザイン部門
Centre Screen Ltd/ Gallagher & Associates:アメリカ、イギリス
United States Olympic & Paralympic Museum (USOPM)
(米国オリンピック&パラリンピック博物館 (USOPM))

Photo:United States Olympic & Paralympic Museum (USOPM)

The United States Olympic & Paralympic Museum (USOPM) 米国オリンピック&パラリンピック博物館(USOPM)は、2020年7月30日にコロラド州コロラドスプリングスにオープンしました。このインタラクティヴな博物館では、オリンピアンもパラリンピアンもコンテンツとデザインを通じて真にインクルーシヴな体験をすることができ、平等性を共有しています。博物館への訪問は、まずエレベーターで最上階に行くことから始まり、そこから傾斜路が博物館のギャラリーを通りメインフロアーへと降りていきます。階段はなく、アクセシビリティと双方向性を中心にデザインされています。展示品は、ユニヴァーサルデザインの水準を引き上げるだけでなく、障害のある人々の特定のニーズや好みに応じ、個々の入館者のニーズを認識できる革新的なインターフェイスを通じて、最新のオーダーメイドの体験を提供します。これらの設定は個人のRFIDプロファイルになり、モニター、没入型の大規模なプロジェクション、オーディオスピーカーなど、訪問者が遭遇するあらゆるメディアインターフェイスによって即座に認識されます。

ユーザーエンゲージメントは、このプロジェクトにとって着想から完成まで、パラリンピアンを含むという考えでプロジェクトの根幹でしたが、これは能力が一般的な障害を持つユーザーをはるかに超えるこれらのアスリートに限定されるものではありません。

審査員の視点:

すべての人のための博物館のすばらしい実例です。特にすべての人の展示デザインは、シームレスでエレガントな全体に、個々のニーズを捉えながら、すべての訪問者を平等に扱うことにより、インクルーシヴ デザインの原則を具現化しています。重要なのは、個々の訪問者のニーズや好みに応じて、それぞれの展示物に自動的に反映させる完全なユーザーインタフェイスによって、シームレスにリンクされているということです。これは、複数のデザインパートナーの共同作業による傑作です。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう

Gallagher & Associates

Centre Screen







IAUD国際デザイン賞2020 金賞(9件)


地域計画部門
The city of Borås:スウェーデン
Accessible City
(アクセシブルシティ:ボロース)

Photo:Accessible City

Borås(ボロース)は、スウェーデン南西部にある成長している都市です。この自治体の目標は、ボロースを真のアクセシブルな都市にすることです。地元の障害者団体と緊密に協力をし、「障害者評議会」を設立し、障害者の意見が反映されるようなしくみを作り、彼らがすべての戦略会議や役員レベルの会議にも出席できるようにすることで、この目標は達成されました。結果として、都市全体にアクセシビリティ機能の改善が広がり、今後も長期的な取り組みが期待されています。

審査員の視点:

自治体レベルにおける明確で長期的な公約は様々な段階で成功を収め、住民との積極的な連携により、障害という枠を超えて、すべての人にとってより良い空間を作り出すことになりました。その結果、都市空間のためのよく発達したまとまりのあるアイデアが生まれます。北欧の国々は、広範囲なユニヴァーサルデザインを生活に活かしているすばらしい例を創出し続けています。

SDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう

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住宅・建築部門
有限会社なにわ旅館 (なにわ一水):日本
障がいのある人もない人もみんなで一緒に泊まれる温泉宿

Photo:NANIWA ISSUI

「温泉旅館を満喫して頂く」「バリアフリーであること」をテーマとして、なにわ旅館 なにわ一水は、14年かけて、段階的に改装してきました。その結果、温泉旅館のインクルーシブデザイン先進例となっています。また、顧客へのユニヴァーサルデザインを重視することで、なにわ旅館で働く従業員にも同様に優しい職場環境を生み出しています。

審査員の視点:

魅力的なユニヴァーサルデザインです。バリアフリーというだけでなく、みんなにリラックスできる場所であり、すべての人のための観光としての心を動かされる実例です。
温泉は日本の文化ではとても重要ですが、以前は身体に何らかの機能制限がある人は利用することができませんでした。
なにわ旅館は、長い間様々な努力を重ね、インクルーシヴな体験を提供できるようにしました。これは、ユニヴァーサルデザインの原則に確固たる信念をもって継続的に努力し、ユーザーから学んだ結果、達成したすばらしい実例です。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう

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共創デザイン部門
渋谷区/専門学校桑沢デザイン研究所/株式会社フクフクプラス:日本
障害のある人が描く文字や絵柄をフォント・パターン化したパブリックデータ「シブヤフォント」

Photo:shibuyafont

障害者が描いた日本語の文字や図柄は、大胆でユーモラスで魅力的です。渋谷にある専門学校の桑沢デザイン研究所の学生は、これらの絵をデジタル化させたフォント、記号、パターンに発展させ、個人や企業が利用できるようにします。この産学官連携の取り組みは、渋谷区の理念である「ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包摂)」 を広めることを目的としており、住民や企業に広く受け入れられています。売上収入は、地域の障害者の社会参加と経済的自立を促進するために使われています。

審査員の視点:

審査員はこの取り組みを、ポジティブで人生を豊かにする方法で社会的包摂を語りかける、とても明るく革新的な、人々の心に響く取り組みであると評価しています。障害者の創造的な能力を認め、擁護することによって、固定観念に挑戦し多様性を讃えながら民主的かつ共創的な方法で個人や地元の人々、大手企業の積極的な参加を促しています。

SDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう

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共創デザイン部門
NOSIGNER:日本
PANDAID

Photo:PANDAID

PANDAIDは、世界中の知恵を結集させる目的のために、新型コロナウイルス危機の初期に立ち上げられた共同編集ウェブサイトです。その目的は、このパンデミックから、私たち自身と私たちの愛する人々をパンデミックから守るために必要なすべての重要な情報を得るためです。共同ウェブサイトとして、感染症についての正確な知識と、新型コロナウイルスや同様のウィルスと戦う方法を集めることで、人々が団結する場所と機会を提供します。

審査員の視点:

誰もがパンデミックに対応するために利用できる巧妙で手頃なソリューションを備えた共同多国籍ボランティアのウェブサイトです。これは、すべての人にとってタイムリーで重要です。UDの特徴はより明白かもしれませんが、集合知の概念を巧みにデザインムーブメントに展開し、ユニークで効果的で思いやりのある情報を伝えています。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#6 安全な水とトイレを世界中にSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう

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教育部門
富士通株式会社/関西学院大学/株式会社NTTドコモ/一般財団法人 沖縄美ら島財団/公益財団法人 日本財団/株式会社 横浜八景島/バーチャルオーシャン製作委員会:日本
誰一人取り残さない教育の実現に向けて向けて
5GやVR・⽔中ドローン等の先端技術を活用した遠隔教育プロジェクト

Photo:Towards an education that leaves no one behind Distance Learning project using advanced technologies such as 5G, VR and underwater drones

「すべての人に質の高い教育を」 という国連の持続可能な開発目標(SDGs)を達成することを目標とした遠隔教育プロジェクトです。5G、水中ドローン、ヴァーチャルリアリティーなどの高度な高精細技術を駆使し、富士通は、病気などの事情により学校に通えない子供たちに遠隔教育を提供する可能性を実証しました。このプロジェクトは、海や海の生物についての学習を深める体験を提供することで、これらの技術が通常ではそういった学習の機会を得ることが難しい子ども達に魅力的な方法で質の高い教育内容を届けることができる可能性を示しました。

審査員の視点:

新しい技術がいかにして、これまで取り残されてしまっていた人々に機会や可能性を与えることができるかを示したすばらしい実例です。これは富士通が長年取り組んできたプロジェクトで、技術統合の新たなレベルに到達しており、子ども達がこのシステムに夢中になる姿を見て嬉しく感じます。新型コロナウイルス感染症が拡大している今、障害のある子ども達に学ぶ機会を与えるだけでなく、通常の教育に統合できるようにし、健常者の子ども達と一緒に学べるようにするにはどのようにしたらいいか実証するいい機会です。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう

関西学院大学と富士通、5Gを活用した遠隔教育の実証実験を実施 | 関西学院大学

5G時代に向けた遠隔教育、水族館と院内学級をつなぎVRと水中ドローンで体験学習 : FUJITSU JOURNAL(富士通ジャーナル)



サーヴィスデザイン部門
Shekulo Tov Group:イスラエル
The Integrative Unit Model-Shekulo Tov Group
(統合型ユニットモデル – Shekulo Tov Group)

Photo:The Integrative Unit Model-Shekulo Tov Group

Shekulo Tov統合モデルは、障害者が適切な正規雇用の機会を得られるように支援する徹底的に実証されたソーシャルサーヴィスです。このサーヴィスは、最新のアプローチに基づいており、利用者を職場に配置して、同時にその場でトレーニングすることによって、保護された雇用と支援された雇用のギャップを埋めています。このモデルは、利用者がさらなるサポートやトレーニングが必要なときに何度でも利用できる、独自のサポートシステムとセーフティネットを提供する仕組みになっています。

審査員の視点:

このプロジェクトは、競争力の高い状況で障害を持つ人々に雇用の機会を与えた15年の実績のあるイスラエルのすばららしい起業家的ハブです。雇用と神経多様性に対するUDの境界を押し上げ、すべての人にサーヴィスデザインの力を実証する、卓越した持続可能なプロジェクトです。

SDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを

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公共空間デザイン部門
Design Office Gondola Company:日本
喧噪な駅の中で、ひと時安らぎを感じるトイレ

Photo:Toilet as a Place to Relax in the Busy Town Station

2017年12月、新宿駅西口改札内のトイレが設計事務所ゴンドラによって改修されました。新宿駅の1日あたりの利用者は50万人にのぼっており、デザイナーたちはそのトイレのロケーションの問題や、使用状況、大きな都市にあるトイレとしての役割などを考慮に入れてデザインしました。デザインのプロセスには、ユーザーからの定期的なフィードバックが含まれ、メンテナンススタッフがすべての段階で関与していました。結果として、ふたつの重要なポイントに絞られました。ひとつは機能性と包摂性で、もうひとつは同じくらい重要なポイントで、騒がしい人ゴミから離れてリラックスできることでした。その結果、ユニークで心地よい体験を創出するために、雰囲気、照明、レイアウト、ディテールに大きな重点が置かれました。

審査員の視点:

このプロジェクトを完成させるには、多くの共感とユーザーに対する洞察力が必要だったと思います。日本はこれまでもトイレ用品のデザインで世界をリードしてきました。このプロジェクトは、抑制されつつ非常に効果的なユニヴァーサルデザインで、トイレを使用する時の雰囲気や楽しみにも重きを置くことにより、そのすばらしい実績をまた一歩前へ進めています。

SDGs#6 安全な水とトイレを世界中にSDGs#11 住み続けられるまちづくりを

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公共空間デザイン部門
三菱電機株式会社:日本
標準型エレベーター AXIEZ-LINKs(アクシーズ・リンクス)

Photo:Standard Elevator AXIEZ-LINKsh

中小規模のオフィス、集合住宅、病院、介護施設での使用に適した標準型エレベーターです。このエレベーターは、高度なレベルのユニヴァーサルデザインの特徴や製品を取り入れ、様々な建物に設置できるように設計されました。2020年12月に販売開始予定です。

審査員の視点:

ユニヴァーサルデザインを細部に至るまでエレガントに取り入れ、ユーザーフレンドリーに徹した三菱の継続的かつ長期的な取り組みのすばらしい成功例です。三菱にとって、ユニヴァーサルデザインは継続的な改善を重ねている結果の現在進行形のプロセスです。この標準型エレベーターを含むすべての新製品の本質的な特徴としてユニヴァーサルデザインが見受けられることは喜ばしいことです。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを

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作業機器部門
株式会社ATOUN:日本
パワードウェアATOUN MODEL Yシリーズ

Photo:Powered Wear ATOUN MODEL Y series

モデルYシリーズは、比較的重いものを持ち上げる際の腰と背中や腕の負担を軽減するウェアラブルロボットです。センサーによって作動する強力なモーターが腰の動きを検知し、作業員が重いものを持ち上げたり動かしたりするのを助けます。Yシリーズは、軽作業に適しており、防塵、防水性があるので屋外および屋内の様々な作業環境で使用できます。

審査員の視点:

これは、将来幅広い用途に利用できる、ロボットタイプの革新的なパワーアシスト作業補助装置です。重要なことに、この製品は腰痛やけがの主な原因と仕事関連の病気や障害の重要な原因の解消に貢献しています。現在、腰痛やけがによる経済的、社会的影響は労働者、雇用主、そして私たちの健康医療サーヴィスにとって容認できないほど大きくなっています。この製品および同様の製品は、これらの周知の問題を大幅に改善すると同時に、ストレスのない長時間の労働や、作業関連のケガを少なくする可能性を秘めています。

SDGs#5 ジェンダー平等を実現しようSDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを

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IAUD国際デザイン賞2020 銀賞(19件)


教育部門
Consortium APF France Handicap & Groupe SEB:フランス
Good Design Playbook
(グッドデザイン・プレイブック)

日常的に使う製品をできるだけ多くの人々が使えるようにするために、Group SEB とAPF フランスハンディキャップ協会は、共同でグッドデザイン・プレイブックを作成しました。その中には、すべて人々にとって使いやすい製品やサーヴィスのための優れたデザインの実践例とともに、広範囲にわたるインクルーシヴデザインのガイドが示されています。

審査員の視点:

様々なユーザーが関わって作成された、とても情報量が多く、役に立つインクルーシヴデザインのフランス語の本です。ユニヴァーサルでインクルーシヴなデザインのガイドブックはそう目新しいものではありませんが、フランスにおいては非常に必要とされており、長年にわたる熟慮と努力の賜物です。重要なのは、これは障害者団体が推進するコラボレーションの成果であるということです。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


未来世代部門
Vilamuseu (Ajuntament de la Vila Joiosa / Local Council of la Vila Joiosa, Spain) & Néstor F. Marqués - Patrimonio Virtual y Divulgación Cultural:スペイン
Augmented accessibility in virtualization and 3D printing of heritage
(遺産のヴァーチャル化と3Dプリンティングによるアクセシビリティ強化)

アクセシビリティの強化とは、貴重なオリジナル作品のとなりに展示するための触知可能な3Dモデルやレプリカを作成することによって、博物館の作品のアクセシビリティを向上させるプロセス全体を指しており、できるだけ多くの人に楽しんで頂けることを目指しています。このプロジェクトの主な目的は、最近までとても費用と時間がかかっていた触知可能な3Dコレクションの作成と管理を、手ごろな価格で標準化する方法を開発することです。

審査員の視点:

適切な障害者団体によってテスト・評価された重要な博物館の作品から、ARと3Dプリンティングの組み合わせで触ることのできる展示物を作成する実現可能で実用的な方法を確立させたことを審査員は高く評価しています。文化遺産という範囲以外にも、ユニヴァーサルデザインの範疇で、この方法を活かすことができるのではないかと期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


ソーシャルデザイン部門
三菱電機株式会社:日本
三菱電機 水面状況監視サービス 「みなモニター」

「みなモニター」は、ユーザーがスマートフォンと衛星対応のブイを介して、貯水池の水位をリモートで確認できるシステムです。これは大雨のように、特に物理的なチェックが面倒で実際に現地に出向くのが大変な時に重要です。電子メール通知とブラウザーを介してアクセス可能な情報を共有することにより、緊急事態が発生する前に是正措置を講じることができるようにします。

審査員の視点:

ユーザー中心の考えによる鋭い洞察力とニーズの把握に基づいた興味深く新しく、インクルーシヴなデバイスです。特に注目すべきことは、高齢者でもこの重要な仕事ができるように配慮されていることです。UDのレンズを通して見た、現実の問題に対する解決策であり、日本初の緊急事態に備える管理の方法のひとつで、重要で持続可能なプロジェクトです。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#13 気候変動に具体的な対策を


ソーシャルインクルージョン部門
株式会社チャレンジドジャパン ラッタラッタル:日本
ありのままのデザイン / ラッタラッタル

私たちは、心や身体に障害を抱える人がクリエイティヴな仕事をすることによって自立した生活を送れるようにサポートするデザイナーブランドです。クリエイターの図面や柔軟な製造システムを活用して、商品化のための多様なデザインや製品を開発しています。文房具から衣料品まで、プロジェクトを支援するために販売され、私たちの活動の持続可能なモデルとなっています。

審査員の視点:

障害者と才能のあるデザイナーとの間でなされた、美しく提示され極めて献身的なコラボレーションです。
インクルーシヴな雇用と高品質の製品を提供し、障害者のクリエイティヴィティに焦点を当てることで障害者に将来の見通しを与えるという新しい授産所のモデルが想像されます。

SDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


公共空間デザイン部門
BATLLE I ROIG ARQUITECTURA, SLP:スペイン
JOHAN CRUYFF STADIUM
(ヨハン・クライフ・スタジアム)

バルセロナFCのヨハン・クライフ・スタジアムプロジェクトは、ジョアン・ガンペールトレーニング施設の拡張案の一部です。必要条件は、提携チームや女性チーム、ジュニアチームの試合を開催できる新しいスタジアムの建設を想定しています。比較的小さい会場ですが、BATLLE I ROIG ARQUITECTURA, SLPからの提案は、アクセシビリティと包摂性をデザインの中心に置きながら、UEFAのカテゴリーIII スタジアムの要件を満たすというとても野心的なものでした。

審査員の視点:

伝統的なクラブ、伝統的なプレーヤー、そしてUD基準に基づく、複雑で卓越したプロジェクトです。この大規模で複雑な公共建築の提案は、全体のコンセプトやディテールにおいて素晴らしいインクルーシヴデザインを実証しています。

SDGs#7 エネルギーをみんなに そしてクリーンにSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


公共空間デザイン部門
三菱電機株式会社:日本
てらすガイド

「てらすガイド」は、アニメーション、標識、記号や情報を床面に投影し、目が見える人であれば、すべての年齢層の人々にとって、直感的で分かりやすいガイダンスを提供することができるシンプルながら洗練されたサイネージシステムです。大規模な公共施設から小規模な建物、商業施設まで幅広い場面で活用できます。サイネージは、その場でも離れた場所からでも簡単に制御、スケジュール、編集することができ、とてもフレキシブルで要件の変更にも柔軟に対応できます。

審査員の視点:

利用可能な技術を駆使して、サイネージをよりアクセスしやすくフレキシブルにする、直感的なソリューションです。三菱は、「てらすガイド」が構築環境にインテリジェントに統合された場合、UDにつながる可能性があることを実証しています。このシステム自体はそう画期的なものではありませんが、優れたユーザーリサーチに基づいており、印象的に実施されています。ISOシステムを通じた標準化の推進は賞賛されるべきでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


公共空間デザイン部門
国立民族学博物館/九州大学/山口大学:日本
デジタル触地図[国立民族学博物館触知案内板]

大阪・吹田市にある国立民族学博物館のために作られたインタラクティブな触地図は、視覚障害の有無にかかわらず、平等に情報にアクセスできるシステムです。タッチパネルディスプレイのフィンガーガイドで、ユーザーは指で触れて情報を検索でき、これを音声ガイドとリンクさせることで、関連する場所と展示物の情報をすぐに得ることができます。

審査員の視点:

通常のタッチスクリーンにある特有の障壁を回避する、よりインクルーシヴにデザインされたインタラクティブマップです。日本は他の国と比べて博物館での多感覚体験設備の整備に遅れを取っているので、この優れた努力によって真の一歩を踏み出すこととなるでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


公共空間デザイン部門
Nora Gavare:ラトビア
Urban community garden _audz_ (grow!)
(アーバンコミュニティガーデン_audz_ (grow!))

アーバンコミュニティガーデン _audz_ (grow!)は、21世紀の地球規模の気候変動と社会問題に対して、ある地域が出した小さな回答であり、人々が交流し、共有し、知識を得ることができる場所です。
都会の中で、自然のすばらしさを実感し、植物を育てる歓びを育むという意図があります。根幹にある原則は、コミュニティ参加です。

審査員の視点:

情熱があり共感する能力に長けている若いデザイナーから発案されたプロジェクトです。とてもよく実現されたインクルーシヴなコミュニティソーシャルプロジェクトで、ユニヴァーサルで持続可能なアイデアだと評価します。 このような特徴を備えたインクルーシヴなガーデンは、これまでも様々な地域でUDとして見受けられてきましたが、ラトビアでは革新的な試みでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#15 陸の豊かさも守ろうSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


コミュニケーションデザイン部門
株式会社電通 電通ダイバーシティ・ラボ/一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会/東京電機大学:日本
みんなのピクト

日本の食品表示法では、食物アレルギーの特定の成分については、包装やパッケージに記載することが義務付けられています。しかしながら、テキストのフォントサイズや画像の視認性の問題で、消費者が成分を読んだり認識したりすることが難しい場合があります。これを受けて、プロジェクトチームは、消費者、特に子供や外国人観光客が主要な成分をすぐに認識できるような一連の食物アレルギーのピクトグラムを開発しました。
この取り組みの全体のプロセスはユニヴァーサルデザインの原則に基づいて実践されており、ユーザーテストとユーザー評価が繰り返し行われました。

審査員の視点:

複雑なものをシンプルで直感的なものにすることによって、多くの消費者が抱えている問題を効果的に対処しています。これは世界的な問題であり、日本のピクトグラム開発は、世界で高い評価を得ており、今後これが世界標準の基礎となるでしょう。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


コミュニケーションデザイン部門
国立大学法人 筑波技術大学:日本
科学系博物館の当事者手話ガイドプロジェクト

聴覚障害者の方が、科学博物館(水族館・動物園・植物園を含む)の展示を楽しんで理解できるようにデザインされたトレーニングプログラムです。このプロジェクトが一番大切にしていることは人との交流です。目で見て頂ける補助的な説明材料を使いながら、専門家が手話で展示物について説明、話し合うことができるようにトレーニングします。このプロジェクトにはまた、聴覚障害のない人々に手話で科学用語の楽しさを伝える活動も含まれており、聴覚障害者の就労機会を増やす取り組みを模索しています。

審査員の視点:

このプロジェクトは博物館での重要な課題に楽しく、インクルーシヴな方法で取り組んでいます。他の国ではこうした取り組みが多数行われておりますが、特に日本においては、科学博物館や水族館を楽しむためのとても優れたアクセシビリティへの手始めとして期待されます。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


コミュニケーションデザイン部門
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社:日本
誰もがいきいきと働ける居場所、聴覚に障がいがある従業員が中心となって働くサイニングストアのオープン

2020年6月スターバックスジャパンは、東京国立市に初のサイニングストアをオープンさせました。サイニングストアとは、手話でやりとりできる店舗のことです。スターバックスの多様性と包摂性への取り組みを象徴し、多様な能力を持つ従業員が自分らしくいきいきと働ける場所を作ることを目的としています。

審査員の視点:

このスターバックスの感動的でインクルーシヴな試みは、 聴覚障害者への温かい配慮を示す主要なコーヒーチェーンの歓迎すべき動きとしてとらえています。そう画期的な取り組みではありませんが、意義深い行動です。審査員の1人によると、米国ワシントンDCのギャローデット大学の近くに同様のスターバックスの店舗があるそうです。さて、次の店舗はどこにオープンするでしょうか?

SDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


コミュニケーションデザイン部門
毎日新聞社「点字毎日」:日本
新聞社が発行する日本唯一の週刊点字新聞として、通巻5000号を達成

日本で唯一の点字新聞である「点字毎日」は、2020年7月26日に創刊5,000号の発行を祝いました。この新聞は1922年に創刊されて以来、第二次世界大戦中も含め継続的に発行され、目の不自由な読者がニュースや詳細な記事にアクセスできるようにしてきました。

審査員の視点:

審査員の視点:審査員は、この偉業は毎日新聞社の日本の視覚障害者コミュニティーに対する数十年にわたる取り組みの証拠であり、100年近くも日曜日に「点字新聞」を発行し続けていることを祝福します。これは、とても 印象的な成果であり、すばらしいストーリーです。たとえ新技術を利用できても、点字ディスプレイや点字端末より紙の新聞を好む人は少ないとはいえ存在します。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


コミュニケーションデザイン部門
株式会社 資生堂 クリエイティブ本部:日本
Shiseido's Inclusive Approach to Space Design

この会社の創作活動として開催された「アラベスクオリジナルアート展」や社員研修施設でのウィンドウディスプレイは、来場者がアートを自分の感覚で体験できるように掲示されました。これらの実験は、私たちの創造性で表現されたインクルーシヴな精神の具現化でした。

審査員の視点:

審査員の視点:巧みに、そしてインクルーシヴに実現されたブランドプロモーションの魅力的な一品です。この多感覚展示では、視覚的な制限のある人々に優れたアクセスとインクルーシヴな体験を提供するなど、訪問者の多様性に配慮されています。

SDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


非常時配慮デザイン部門
清水建設・梓設計設計共同企業体:日本
かみす防災アリーナ/「もしも」のときも、「いつも」のところへ。

このアリーナは、普段は住民の交流や活動の場である多目的文化・スポーツ施設として機能し、災害時においては、災害対策拠点と避難所として機能できる施設です。人々が日常的に交流する場所が、災害時にはともに活動し、助け合うことができる避難所になることを目的としています。

審査員の視点:

地域社会における、文化、スポーツ、緊急時の役割という異なる組み合わせを融合させた大規模で印象深いプロジェクトです。何かが現実になる前に、ユニヴァーサルデザインの基準とユーザーの関与及び評価の証拠との強いリンクが必要だと感じましたが、災害管理における真の可能性がわかりました。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#13 気候変動に具体的な対策をSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


非常時配慮デザイン部門
パナソニック株式会社:日本
パナソニックLED懐中電灯

このLED懐中電灯は、日常生活でも非常時でも使いやすく作られています。コンパクトなサイズで持ちやすく、使いやすいうえに、グリップが八角形なので置いても転がいにくい構造となっています。防水加工とハード仕上げにより、頑丈で雨の中でもあらゆる状況での使用に適しています。

審査員の視点:

あまりにもひどいデザインの日常製品を考え直させられる製品です。パナソニックは、子供と女性を対象に、高レベルのUD機能を備えた謙虚な製品を提供しています。使いやすさと安全性の観点から、パナソニックのユビキタストーチの長期的な進化における最新のステップを示しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


住宅・建築部門
Yanniotis & Associates | Architects & Consulting Engineers :ギリシャ
INTERelationships - Universally Designed Sustainable Housing Complex for Supportive & Collective Living along with Public Uses in an Historical Urban Context in Athens
(INTERelationships- アテネの歴史的都市環境における公共利用と支援的集団生活のためのユニヴァーサルにデザインされた持続可能な住宅団地)

INTERelatoinships は、アテネの歴史的な都市の中で、集団コミュニティーに住んでいる弱者のための持続可能で支えられた生活複合体のデザイン提案です。この提案の背後にある理論的根拠は、ユニヴァーサルデザインの原則、社会生活の提供、効果的な資源・施設管理のフレームワークを組み合わせ、住人たちを支援する形で、ほぼ消費エネルギーゼロの持続可能な住居モデルの実現可能性を実証することです。

審査員の視点:

審査員はこの提案を都市環境において、革新的で魅力的、かつ持続可能なUD住居の提案であると考えます。環境と社会の持続可能性へのリンクは、とても大きな利点ですが、提案作成プロセスにおけるユーザーエンゲージメントと評価の明白な証拠があると、もっとこの提案の強みは増すでしょう。

SDGs#7 エネルギーをみんなに そしてクリーンにSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


住宅設備部門
三菱電機株式会社:日本
三菱電機エアコン GE / GVシリーズ

このエアコンの設計においては、ユニヴァーサルデザインの原則がユーザー側と据付作業者側の両方の観点から適用されています。室外機はコンパクトで運びやすく、限られたスペースでも機能します。据付作業者へのインタビューに基づいて、以前のデザインに改良が加えられ、すでにユーザーフレンドリーだったデザインに、新しく据付作業者にもフレンドリーな機能が導入されました。

審査員の視点:

ユーザーにも据付作業者にも焦点を当てた珍しい製品です。
そう画期的ということではありませんが、GE/GVシリーズは据付作業者の作業負担を軽減するというすばらしい考えでデザインが改善された、歓迎すべき進化です。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろう


医療福祉部門
Stella Medical:ドイツ
S1 Smart Drill Navigation System for Spine Surgery
(S1スマートドリル 脊髄手術用ナビゲーションシステム)

S1スマートドリルは、脊髄手術用のユーザーフレンドリーな小型サイズのナビゲーションシステムです。
ドリル後部の統合ディスプレイは、外科医にリアルタイムの視覚的ガイダンスを提供し、視野内で直接インプラントの正しい位置、角度および深さを見つけるのに役立ちます。

審査員の視点:

このナビゲーションシステムは、プロセスを簡素化し、手術の成功率を高める、ユーザー中心の医療デザインのすばらしい実例です。ユニヴァーサルデザインの基本であるユーザー中心の方法論を利用していますが、ユーザーの対象がかなり専門的で狭く限られることから、本来の意味でのユニヴァーサルデザインとは言い切れないところも見受けられますが、それでもメリットは十分あると言えるでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろう


プロダクトデザイン部門
AtoZED di Alain Zanchetta:スイス
Transporta bag. A bag for anyone.
(トランスポルタバッグ. 全ての人のバッグ.)

トランスポルタバッグは、車椅子利用者や歩行者とのコラボレーションで開発されたスタイリッシュで使いやすいバッグです。トランスポルタバッグは、だれもが安全に便利に買い物をしたり、物を入れて移動することが可能で、機能性と美しさを兼ねそなえています。

審査員の視点:

車椅子を使う人にも、そうでない人にも、使いやすく実用的で見栄えのいい、洗練されたバッグです。そう画期的ということではありませんが、すべての人にとってよく考えられた汎用性の高いバッグです。歩行器を利用している人々は、潜在顧客の可能性が高いので、バッグを使って頂いてテストしてみるといいでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを




IAUD国際デザイン賞2020 銅賞(35件)


銅賞について審査委員会からのコメント

2019年IAUD国際デザイン賞が9年目を迎えるにあたり、審査員はユニヴァーサルデザインとインクルーシヴデザインの成熟度をよりよく反映する新しい基準を導入し、新製品やサーヴィスでUDの実践の限界を押し広げるために企業に期待を高め、挑戦しました。私たちは、若い世代のデザイナーや会社が、この分野で新しい力と情熱を注いでくれることを期待しています。
しかしながら、変革(成果)は一晩では成し遂げられないことは承知しております。そこで導入した賞が銅賞です。注目には値するが、より高い賞を受賞するにはユニヴァーサルデザインとインクルーシヴデザインの境界を現時点ではまだ十分に押し広げていない作品(プロジェクト)にその努力と試みを称えるために、奨励賞の意味合いで銅賞を導入しました。

2019年と2020年は、私どもが導入した新しい基準、―①障害のあるユーザーと直接関与する/②技術開発の段階において意識的に多様なユーザーを想定する/③従来の「ユーザビリティ」を超えている/④UDへの長期的なコミットメントを示している/⑤誠実で説得力のある説明資料を作る-などを満たしていない団体にも一定の配慮のもと銅賞を授与しましたが、将来のために、ユニヴァーサルデザインとインクルーシヴデザインの原則と直接的なリンクを示すことがIAUD国際デザイン賞受賞の必須の条件であるということを改めて述べさせていただきます。

教育部門
金沢美術工芸大学 製品デザイン専攻・工芸専攻:日本
リードユーザーと共創する新たなデザイン -デザイン教育と工芸教育のコラボレーション-

このコースの主題は、容器とカトラリーです。5名の車椅子利用者と視覚障害者をクラスに招き、学生はその方たちと一緒にニーズを発見し、それに対応するデザインモデルを作りました。工芸学部とデザイン学部の両方の学生を共同で取り組ませることでスキルと知識が共同プロジェクトとして共有され、実生活での問題を解決することができます

審査員の視点:

学部を超えて学生を共同で課題に取り組ませたアプローチは、共同デザインのプロセスを構築させ、そこから学び、質の高いデザインを生む結果となっています。興味深いことに、この試みは30年前の英国のUD初期のデザインソリューションを思い出させます。共同デザインすることは、重要な問題を特定し、解決策を見つけるための有効な手段であることを示しています。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


教育部門
Franka Emika GmbH:ドイツ
Franka Emika Training Platform
(フランカ・エミカ トレーニングプラットフォーム)

ロボット工学とAIを誰もが利用できるようにするためのヴィジョンと社会的責任を追及するため、フランカ・エミカは、その中核となる産業用ロボットシステムを含む、すぐに利用できるトレーニングプラットフォームを作りました。この製品は、トレーナーと研修生の両者のニーズを反映させており、ロボット工学に携わる全世代の方々を支援することを目的としています。

審査員の視点:

このプロジェクトの意図は、すばらしいと評価します。このプロジェクトには、はっきりと可能性が見えます。この分野に携わる最先端の人々が利用し、彼らのニーズにこたえる事により、さらに開発されるでしょう。ユニヴァーサルデザイン(身体障害の発生を予防するという)の観点でも活用されることを期待します。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


教育部門
Dr. Francisco Borro Reverendo:スペイン
An inclusive music education model
(インクルーシヴ音楽教育モデル)

この調査の主な目的は、インクルーシヴな音楽教育の柱として、協調学習を奨励している多様性のあるグループとの連携の実現の可能性を探るものです。この調査は10年以上におよび、その間、音楽学習と音楽への参加の異なる手段での相対的なメリットに関する様々な証拠が集まりました。

審査員の視点:

音楽教育に関する興味深く、意欲的なプロジェクトだと思います。他の国の音楽学校や障害者を含む演奏グループとの国際的な比較調査をすることで、更にステップアップできる可能性があります。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


教育部門
Akademie für Gestaltung und Design des Handwerks, HWK Academy:ドイツ
Academy of Design Universal Design as Instruction Subject in State Certified Further Training for Designers in the Crafts
(アカデミーオブデザイン〜クラフトデザイナーのための公認レベルアップ研修コースとしてのユニヴァーサルデザイン〜)

これは、幅広い素材やテーマにわたり、2D、3Dのデザインをカバーする実践ベースのプログラムです。学生は、セラミックス、金属、石、ガラス、織物、木材などの幅広い専門的経験をもつ人たちから集められました。 彼らは、学際的なチームとして活動し、自分たちそれぞれの素材の専門知識や技術を共有します。ユニヴァーサルデザインの内容は、カリキュラムに含まれています。

審査員の視点:

教育カリキュラムの中に統合されているUD/IDの別の実例を見ることができて、嬉しく思います。健常者だけではなく、障害者や高齢者のシミュレーションをしていくことを期待します。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


医療福祉部門
株式会社グローウィング:日本
テクノロジーを駆使した内なるデザインの医療用ウィッグ「ファイブスター」

特にがん患者は、治療の副作用として髪を失うことに苦しんでいます。グローウィングの製品は、自尊心や自信を取り戻し、生活を豊かにする方法で、この問題を解決しようとしています。同社は、顧客からのフィードバックに対応して、製品を徐々に改良してきました。「ファイブスター」の重要な特徴は、ユーザーの頭にフィットする特別なフィルムと組み合わせているコットンニット生地のやわらかく安全なベース層の部分です。この作りにより、あらゆる状況での安全な使用と快適性を提供することができます。

審査員の視点:

多くの弱い立場の人々のことを考えて改良し続けていることはすばらしく、称賛に値します。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろう


医療福祉部門
EMB Leuchten GmbH - Design by Detlef Meier:ドイツ
for.me - The intelligent and wireless control-system
(for.me - インテリジェントワイヤレスコントロールシステム

“for.me” は、介護施設用ベッドサイドのリモコンユニットで、入居者が自分で部屋の中の複数の機能を操作できます。例えば、カーテンやドアの開閉や、ラジオを作動させたりすることができます。

審査員の視点:

介護施設における基本的な機能のWi-fi 要らずのリモートバッテリーを活用した優れた実例で、介護者の負担軽減にもつながります。ユーザー研究を進めることでユニヴァーサルデザインとしての評価も高まるでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


医療福祉部門
株式会社ベーテル・プラス/吉田司株式会社/ 臺美佐子/村山祐子:日本
医療用弾性ストッキング【クールララ】

クールララは、リンパ浮腫および静脈瘤に罹患している患者のための医療弾性ストッキングです。この製品は、患者を息苦しさから解放し、明るく楽しい生活を送る手助けをすることを目的に開発されました。見た目の楽しいパッケージは、サポートストッキングの悪いイメージを変える試みのひとつです。

審査員の視点:

長期間にわたる4者(社)の連携・研究により、この質の高い魅力的な弾性ストッキングが開発されています。究極的には医療用製品ですが、さらなる開発、ポジショニング、プロモーションによっては、その医療のカテゴリーから飛躍する可能性を秘めています。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉を


医療福祉部門
ムネ製薬株式会社:日本
コトブキ浣腸 ひとおし40

使用しやすく、薬の使い過ぎを防ぎ、必要な用量を出すことができる容器にすることによって、より良い浣腸薬を開発しました。ノズルの表面は、挿入時の摩擦を減らすようデザインされており、ユーザーの使いやすさと使用感を改善します。

審査員の視点:

今まで比較的触れられることがなかった事例ですが、患者と介護者の両方にメリットをもたらしたユーザー中心の商品改良のよい例です。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろう


医療福祉部門
株式会社ハート・オーガナイゼーション:日本
専門医技術支援・症例検討プラットフォーム「e-casebook」

医療専門家が治療成果を改善するために、自身の知識と経験を互いに共有するケースレビュープラットフォームです。世界中に10,000人以上の医師が登録しており、オンラインのライブ手術、講義ヴイデオ視聴、ディスカッションに活用しています。

審査員の視点:

とてもすばらしいコンセプトです。利用者が医療分野に限定され、特に若い医師を対象としていますが、ユーザーからのフィードバックや日本国外での評価などを研究することで、ユニヴァーサルデザインとしての可能性も広がるでしょう。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


サーヴィスデザイン部門
Österreichische Post AG together with KEBA AG:オーストリア
Postal Self Service 24/7 for Blind and Partially Sighted Customers
(視覚障害のある顧客のための24時間年中無休の郵便セルフサーヴィス)

オーストリア郵便は、顧客が小包を回収できる80,000以上の収納コンパートメントを備えた約430のピックアップステーションを運営しています。オーストリア郵便とそのパートナーであるKEBAは、目の不自由な顧客や部分的に視覚障害のある顧客からのニーズに対応するための施設デザインプログラムを完了しました。
このプログラムのデザイン、開発の段階から、ユーザーインターフェース、カスタマーエクスペリエンスの検証、そして最終段階まで、プロジェクト全体を通して、視覚障害のある人々と連携して進めてきました。

審査員の視点:

我々審査員の期待に応える意欲的な、そして重要なプロジェクトです。ロールアウトの初期段階のためか、その効果やサーヴィスの詳細などは資料からは不明ですが、成功を祈っています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


サーヴィスデザイン部門
ヤマハ株式会社 クラウドビジネス推進部SoundUDグループ:日本
リモート応援システム「Remote Cheerer powered by SoundUD」

ライブテレビやウェブ配信で音楽やスポーツ放送を楽しむ人々が、会場に直接応援メッセージを送ることができるサーヴィスです。入院や育児、あるいは、遠隔地に住んでいるなどの理由でイベント会場に行けない人も、会場に設置されたスピーカーを通じてイベントに参加できます。

審査員の視点:

参加できない状況のファンや参加者を参加できるようにするということで、インクルーシヴな解決法です。従来のユニヴァーサルデザインの領域にとどまらず、Covid-19の状況下での潜在的な可能性を秘めています。

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サーヴィスデザイン部門
富士通株式会社:日本
より多くの参加者の会議参加を実現する「FUJITSU SYNCDOT GiziNote」

会議の議事録作成をアシストするAIを活用した会議支援システムです。録音、要約、リアルタイムに会話を編集する機能などが追加されました。GiziNoteが自動的にタスクを選択し、人員を割り当て、会議全体の進捗管理をすることにより、会議出席者はディスカッションに集中することができ、生産性の高い会議ができます。

審査員の視点:

審査員の視点:主にビジネスの場のおいてのソリューションですが、学習障害を持つ人や障害を持って働く人などにとって、役に立つ可能性を秘めています。今後さらなる検証が行われ、ユニヴァーサルデザインのシステムとして活躍してくれることを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


サーヴィスデザイン部門
富士通株式会社:日本
業務ノウハウの継承を促し、働き方改革を進める「FUJITSU Software Systemwalker Cloud Business Service Management」

職場の効率、特にメンテナンス業務を改善するAIソフトウエアスィート。AI技術を駆使して、文書をデジタル化し、経験豊富なスタッフのノウハウを捉えることで、初心者の業務を支援し、経験豊富で技術の高いスタッフの業務効率を最大限に活かします。

審査員の視点:

特にリモートワークの作業については重要な役割を担う製品です。今後、多様なユーザーとの検証を進め、ユニヴァーサルデザインのシステムとして活躍してくれることを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


ファッションデザイン部門
Joni Studio:ドイツ
Child friendly jacket
(子どもにやさしいジャケット)

Joni Studio は、ファッションデザイナーと修道院長マリー・アルブレヒトによって設立されたドイツに拠点を置く衣料品ブランドです。同社は2017年から子供にやさしいファッションを開発しており、すべてのデザインは日常生活の観察に基づいています。目標は、子供たちの自立と自己学習プロセスを支援することです。

審査員の視点:

このプロジェクトには、更に幅広く応用できる可能性があります。マグネットの留め具は、衣類を含む様々な用途で十分に活用されているので、審査員はJoni Studio が広いUDの観点に基づいてそのアイデアの可能性を探求し、さらに開発してくれることを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


ファッションデザイン部門
HONESTIES株式会社:日本
ユニヴァーサルデザインとしての裏表や前後のないスマート肌着

前と後ろの区別をなくすことで、HONESTIES㈱は、ユニヴァーサルデザインの肌着を提供します。このラベルのない肌着は、忙しい現代人に便利で、子どもや高齢者、障害者の生活をシンプルにし、医療や介護の現場で役立ちます。

審査員の視点:

ラベルなしのTシャツは、本質的にいいアイデアです。ユーザーからの意見も取り入れています。一方、ラベルがあることは、特に視覚障害者にとって、または暗闇で、衣服の前・後・表・裏を判断するのに便利であるという事実に対する配慮も必要でしょう。

SDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


プロダクトデザイン部門
三菱電機株式会社:日本
三菱4K録画テレビ RA2000シリーズ

この三菱4K録画テレビは、ハードディスクとブルーレイディスクドライブを内蔵することで、別々のデバイスを接続設定する手間を省いています。音声案内機能は高齢者に役に立ち、すべてのリモートコントロールは、信号ユニットに統合することで操作は簡単になります。

審査員の視点:

審査員の視点:すべての人に対してテレビ操作を簡単にし、改善している製品だと感じました。画期的なアイデアではないとしても、優れた成果であると認められます。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


プロダクトデザイン部門
Fachhochschule Münster / Münster School of Design:ドイツ
PANAMA – an aesthetic fixing aid
(パナマー固定補助ボウル)

パナマは、片手であらゆるタイプの容器を開けることを可能にするボウルです。ドイツのMünster School of Designという学校の生徒3人がデザインし、両手が使えない状況や物を開ける力が弱いときなど役に立ちます。またパナマ は、お皿としても使って頂けます。

審査員の視点:

アアルトの有名なデザインを思い起こさせる印象的なプロジェクトです。様々な人に共通する問題をあざやかに解決するので、潜在的なマーケットは大きいと思います。今後、ユーザーからのフィードバックなどを活用し、よりよく改良されることを期待します。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


プロダクトデザイン部門
ハリマウス株式会社:日本
ハリマウス

従来のテープを貼るには3つの作業手順が必要ですが、ハリマウスは、ひとつのアクションだけで済みます。
片手だけでできる作業なので、それまで従来のテープを貼ることができなかった人々が、その作業をできるようになりました。

審査員の視点:

産業用テープディスペンサーをヒントに作られたシンプルな道具で、多くの人が感じていた従来のテープに対する不満を解消できます。この製品の成功を機にハリマウス社がユニヴァーサルデザインに長期で取り組むようになることを審査員は期待しています。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


プロダクトデザイン部門
ソニー株式会社/ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ株式会社:日本
お手元テレビスピーカー『SRS-LSR200』

第2世代SRS-LSR200テレビリモートワイヤレススピーカーは、テレビ本体から遠く離れていても、テレビの音が近くからはっきり聞こえる装置です。簡単に回せるボリュームノブ、大きな電源ボタン、その他も簡単に操作できるように考慮されていますし、ソニーオリジナルのボイスズーム機能で、人の声を検出し、大きくしてくれます。

審査員の視点:

市場で競合する製品と比べて画期的というわけではないものの、すべてのテレビで使え、高齢者のための問題解決に取り組む汎用性の高いデザインです。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそう


プロダクトデザイン部門
etage8 GmbH:ドイツ
MorMor- Aktivmöbel
(アクティヴメーベル)

私どもの使命は、よりよいデザインの機能的な家具を提供することで、日常生活と安全を支え、活動と自立を促すことです。Etage8 GmbHの目標はとても明確です。長年に渡り持続し、喜びを与える持続可能なユニヴァーサルデザインの解決法を開発することです。

審査員の視点:

新たな価値と機能性を高めた優れたデザインの家具です。Aktivmöbel(アクティヴメーベル)は、魅力的なテーブルと椅子の市場における様々な年齢層の求めに対応できるでしょう。今後、研究成果やユーザー評価、生産や販売に関する情報が提供されることを期待します。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#12 つくる責任 つかう責任


プロダクトデザイン部門
Art Academy of Latvia, SIA “Hanbirk”:ラトビア
"CARTS & SLEDS"
( 「カート&ソリ」)

「そりは夏に作らなければならない。カートは冬に作らなければならない」というのは、ラトヴィアのリガのことわざですが、この製品は季節に応じてカートとして、そしてソリとして機能を変えることができます。様々な用途として家事を補助するので、年間を通して世代を超えて一緒に働くことができます。

審査員の視点:

文化的背景からデザインされた楽しい製品です。高齢者や障害を持つ人々のユーザビリティについての情報が提供されれば、ユニヴァーサルデザインとしての評価が更に確かなものになります。

SDGs#11 住み続けられるまちづくりを


プロダクトデザイン部門
UNIVERSAL DESIGN, JOSEFINA OCAMPO UNIVERSAL DESIGN STUDY:アルゼンチン
LUDIC ELEMENTS FOR CHILDREN WITH AUTISM
(自閉症の子供たちのための楽しいアプローチ)

このプロジェクトは、自閉症の子供たちのための遊び心のあるソリューションに基づいています。カラフルなものや魅力的な形や音を通して、子ども達に遊びとレクリエーションを奨励することが狙いです。さらに、2人以上の参加者がいるゲームを奨励し、遊び心のあるシチュエーションでの交流を促します。

審査員の視点:

自閉症の子供たちに特化したおもちゃ会社はたくさんありますが、このアルゼンチンのプロジェクトは、自閉症の子供たちが他の子ども達と遊ぶことを推奨しています。これはとてもポジティヴなアプローチで、今後さらなる進化が期待されます。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


プロダクトデザイン部門
富士通クライアントコンピューティング株式会社/富士通株式会社:日本
多彩な操作方法により、多くのお客様へパソコン体験を提供する
【FMV ESPRIMO FHシリーズ】

音声認識機能やその他の「インテリジェント」機能を使い、ユーザーがPCと対話する方法を簡単にするインテリジェントデスクトップコンピューターです。高精細スクリーンに加え、顔認識技術を組み込まれたPCは、従来のPCというよりも、パーソナルアシスタントのように機能します。親しみのあるマウスとキーボードは代替手段としてそのまま残しています。.

審査員の視点:

AIを活用したインクルーシヴでエキサイティングな製品です。まだ開発中のプロトタイプのようですが、ユーザーテストの具体的な情報提供があれば、この製品が特定の障害を持つ人などを含む様々な人々にも有益な製品であることを証明できます。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


プロダクトデザイン部門
パナソニック株式会社:日本
ファーストシェービングシリーズ

ティーンエイジャーが体毛の処理を始めるときの不安を解消するための、初めての電気シェーバーです。このボディトリマーとフェイスシェーバーは、簡単でシンプルなお手入れができるように、優しいそり心地と魅力的なカラーバリエーションが特徴で、ティーンエイジャーが大人になる新しい習慣をサポートしています。

審査員の視点:

使い手の研究に基づいた、興味深いマーケットセグメンテーションです。UD製品というには狭いターゲットに見えますが、この製品は、もっと広い年齢層にとっても価値のあるものかもしれません。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#5 ジェンダー平等を実現しようSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろう


プロダクトデザイン部門
Hephata Hessisches Diakoniezentrum e. V.:ドイツ
Sausage cutting board "Für Uns"
(ソーセージカッティングボード "Für Uns")

Für Uns-Manufakturのカッティングボードは、地元のコールドカット名産品を完璧にスライスできるようにデザインされています。お皿代わりにもご使用いただけます。ミュンヘン・ユニヴァーサルデザイン研究所の支援をうけて、右利きにでも左利きでも使えるように改良されました。

審査員の視点:

左利きも右利きも使えるよう改良された、障害のある人々が作った支援製品のとてもいい例です。他の多くの障害者ユーザーとの検証を深め、この製品の有効性をさらに証明してくれることを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


サステイナブルデザイン部門
株式会社 資生堂:日本
樹木の恵みを受け取り、未来へつなぐスキン&マインドケアブランドBAUM(バウム)

従来の市場ポジショニングを超えた、持続可能な方法で天然資源を利用して環境問題に真剣に取り組むブランディングイニシアチヴです。環境への負荷を小さくする取り組みとして、資生堂のBAUMシリーズの容器は、リサイクル材や家具業界のあまっている材料から製造され、詰め替えも可能としています。それに加えて、同社は森林保全活動や植林にも従事しています。

審査員の視点:

化粧品業界以外の企業との協力により生まれた、楽しく斬新なアイデアです。環境に対するメッセージを感じ高く評価します。その容器が形の違いと素材(木材とガラス)のコントラストを利用して、内容物を区別できるなどUDの基本原理を実証できれば、視覚障害のあるユーザーには、とても役に立ちます。

SDGs#5 ジェンダー平等を実現しようSDGs#12 つくる責任 つかう責任SDGs#15 陸の豊かさも守ろうSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


コミュニケーションデザイン部門
筑波大学 ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター:日本
発達障害の方のための「障害」のない支援情報配信サービス”Learning Support Book”

"Learning Support Book"とは、発達障害のある人々に役に立つ、ターゲットを絞った情報を提供する手段です。このサーヴィスは発達障害のある人々の経験に基づいて、収集・配信し、「障害」という言葉を使わずに、対処方法(戦略)に関する情報を学生に提供します。「障害」という言葉を「ニーズ」という言葉に置き換えることによって、利用者の能力に関係なくサーヴィスをよりユーザーフレンドリーにでき、不名誉な響きを避けることができます。

審査員の視点:

このプロジェクトでは、脳に機能的な障害がある学生に対するすばらしい配慮と「障害」という不名誉な言葉を避けるという興味深い努力を感じることができる。将来的には、海外にある数多い前例と比較研究することで、このプロジェクトを次のレベルに引き上げることができるでしょう。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


住宅設備部門
Fachhochschule Münster / Münster School of Design:ドイツ
WAY - An easy way to open doors
(WAY 簡単に開けられるドア)

WAYは、使いやすい機能を備えたモダンでスタイリッシュなドア家具のセットであり、使いやすく、ドアに鍵を差し込みにくい人たちや、暗闇で探さなくてはいけない人たちをサポートする特徴を持っています。ドイツの
Münster Design School の学生たちのこのプロジェクトは、キーガイドとマッチングするシンプルなグリップドアハンドルで構成されています。

審査員の視点:

シンプルで汎用性の高いデバイスで、様々な問題を解決しています。今後、ユーザーリサーチや検証がさらに深められることを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


住宅設備部門
三菱電機ホーム機器株式会社/三菱電機株式会社:日本
共働き世帯を応援する調理機「レンジグリルIH」シリーズ

近年、共働き世帯の家事分担が社会問題になっています。特に限られた時間で食事の用意をすることは主婦にとって、とても負担が大きいです。この製品は、時間の節約、健康的な食事提供、誰もが使用できることを目的として、様々な技術を統合させた世界初の調理器です。目的は、男女平等を促進することです。

審査員の視点:

すべての人にとって料理を簡単にするデバイスですが、コスト面では高すぎると思う人もいるかもしれません。三菱の「らく楽アシスト」の取り組みによる製品改良のさらなる実例です。審査員は、男性に料理を奨励することで男女平等を進めるという考えを全面的に支持しますが、将来的には、男性が料理の腕を上げ、そのことに誇りをもつよう促すような革新的な方法を三菱が開発してくれることを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろう


住宅設備部門
Émile Perotti:ドイツ
Universal Design Socket
(ユニヴァーサルデザインソケット)

使いやすく改良された標準型壁ソケットです。ピン配置をシンプルにすることにより、ユニヴァーサルデザインソケットは、すべての人に安全でバリアフリーな利用を確かなものにします。

審査員の視点:

現実的なユーザー設定に基づいて、よく研究されたデモプロジェクトですが、認定と導入には費用がかかってしまいそうなところが気になります。電気機器のプラグに変更を加えることにより、多くのユーザーにとって別の課題が生じてしまう可能性があるので、ユーザー評価によってデザインコンセプトを検証していただくことを期待しています。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


住宅・建築部門
株式会社 東芝/東芝エレベータ株式会社:日本
乗り場行先階登録システムFLOORNAVI

フロアーナビは、利用者がエレベーターを待っている間に、目的地を入力登録すると、利用者を最適なエレベーターに導くエレベーター制御システムです。このシステムによって、ピーク時の移動時間を短縮し、ストレスを軽減します。入力装置はユーザーおよび車椅子ユーザーに配慮されています。

審査員の視点:

世界のエレベーターメーカーの多くは、高度な制御システムを持っていますが、この制御システムでの革新は、エレベーターロビーに設置されたユーザーインターフェースと組み合わせた音声機能です。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


住宅・建築部門
株式会社吉住工務店:日本
社会課題解決の取り組み[障がいのある方のための住まいの普及]

このプロジェクトの目的は、不足している障害者のためのグループホームの数を増やし、兵庫県においてノーマライゼーションのコンセプトを根付かせることです。障害者が他の住民と一緒に幸せに暮らせる場所を推進していくことは、吉住工務店が目指すより成熟した社会に向けての重要なステップです。

審査員の視点:

障害者が社会に溶け込めるよう障害者のためのグループホームを開発し、今不足している施設の可用性を高める、大変すばらしいイニシアチヴです。今後さらなるアクセシビリティに関する議論や建物のアクセシビリティ機能についての検証がなされることを期待しています。

SDGs#3 すべての人に健康と福祉をSDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


住宅・建築部門
阪急阪神不動産株式会社:日本
住まう人のライフスタイルに応える新収納空間 “STORAGEA(ストレージア)”

家庭への訪問インタビュー調査で、「収納スペースが不十分」「個人の部屋に家族の洋服などが収納されている」などの実態が明らかになりました。また多くの人が洋服のための吊り下げ収納が不足していると感じていることが分かりました。これらの問題を解決するために、ライフスタイルの変化に応じて対応でき、衣類などの収納の柔軟性を高めるストレージアをデザインしました。

審査員の視点:

日本の都市部の住宅は狭くなる傾向にあります。あらゆる課題と同様に、変化に応じて適用できるデザイン方法についての理解が深まりました。収納の問題を解決する賢明で柔軟な解決策です。UDの視点と特徴をさらに明確にしていくことを期待します。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを


地域計画部門
有限会社北海道種鶏農場/株式会社 竹中工務店:日本
動物と人間が共生する新しい農村のかたち

一般の人々、特に子供たちが放し飼い飼育による卵の生産のプロセスを見学することにより、食べ物の重要性を学ぶことができるパイロットファームとビジターセンター施設です。このプロジェクトが目指すのは、人間と動物が共存し、ともに繁栄することができる新しい持続可能な農業の形を実証することです。

審査員の視点:

サステイナビリティに明確なリンクをもつ重要な課題で、エキサイティングなコンセプトであり、さらにユニヴァーサルデザインの課題にも挑戦いただければ幸いです。
コンクリートの歩道に鶏の足跡をつけるのは面白いアイデアのようですが、賛否が分かれるところでしょう。

SDGs#4 質の高い教育をみんなにSDGs#8 働きがいも経済成長もSDGs#10 人や国の不平等をなくそうSDGs#11 住み続けられるまちづくりをSDGs#15 陸の豊かさも守ろうSDGs#17 パートナーシップで目標を達成しよう


公共空間デザイン部門
株式会社TOK:日本
SRX

SRXは、部品を接続し、製品や機器を組み立て、分解するための、着脱方法の簡単なマルチユースアタッチメントシステムです。既存の接続デバイスは、使用が面倒で不要なスペースをとってしまうことにもなり得ます。SRXは、特別な用具なしで、ちょっとした動作だけで、装置の着脱ができるようデザインされています。

審査員の視点:

使いやすく便利な准万能取付金具です。ユーザーにとって、というよりは技術的な、隠れたUDです。ユーザーテストでの有効性と様々な状況での製品使用についての検証によって真価が明らかになるでしょう。

SDGs#9 産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs#11 住み続けられるまちづくりを



IAUD国際デザイン賞2020 大賞(1件)
IAUD国際デザイン賞2020 金賞(9件)
IAUD国際デザイン賞2020 銀賞(19件)
IAUD国際デザイン賞2020 銅賞(35件)
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