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IAUD Newsletter vol.16 第11号(2024年3月号)
2024.01.30
2014.04.10掲載
私たちはシームレスモビリティの実現を目標に、「誰もが行きたいところへ安全、快適に移動できること」をテーマにしています。その中でも特に、移動の継ぎ目における情報の分断が起こっていることに着目して、この情報の継ぎ目のない移動環境をめざして活動しています。
プロジェクトが発足してから、移動情報の調査手法について様々な場所で調査しながらブラッシュアップを図ってきました。そして、2012年度からは、その手法をアプリ化していく検討をしてきました。
この調査は、調査する場所のA地点からB地点までに設定された様々なタスクをこなしながら行う、二人一組の聞き上げ調査となっており、ヒアリングした内容は右下にある調査シートに記入していきます。調査では、移動情報の見つけやすさ、わかりやすさ、補助案内の有無についてヒアリングして記入していきます。
まず準備として、調査のシナリオやルートを作成します。そして、そのシナリオをもとに二人一組で調査を開始します。その際、調査シートへの記入だけでなく、気付きをメモしたり、写真や動画で記録を残します。次に調査結果を集計・分析をして、改善提案に結びつけます。
IAUDホームページにて、より詳しい説明を掲載しておりますので是非ご覧ください。
https://www.iaud.net/activity/2861/
この調査シートを用いた手法の利点は、(1)移動情報に対する問題(シーム)を浮き彫りにする (2)事業者間での横断的な改善提案へつなげることができる (3)手軽に調査ができる、という点です。
一方で、(1)アナログな手法なので、調査結果を手入力で集計する必要があり、効率的でない (2)手軽に調査できる利点はあるものの、カメラや用紙など持ち物が多く、特に雨の日など調査がしづらい (3)手軽に調査できるよう、A4用紙一枚にまとめてある都合上、詳細な調査項目を省いている (4)文字が小さくなってしまい、調査時に見づらい、といった課題があります。
このような課題を解決するよう、まだ評価版の段階ですがタブレット型端末アプリを開発しました。
特徴としては、評価入力の簡素化、調査項目の充実化、ユーザビリティへの配慮、データ集計の省力化となっています。データ集計については、評価版のため未実施ですが、より多くの切り口から評価・分析が可能になると考えています。
操作はまず、年代や性別などユーザーの情報を登録します。ユーザー特性については、バリアフリー整備ガイドライン(改訂版)を参考に分類しました。
次に、調査ルートを登録します。これまでは現地に赴いたりインターネットで調べたりしながら設定していましたが、現在は地図上にピンをドロップするという簡単な操作で、場所を追加できます。
調査時にはそれぞれの調査項目をタップ、選択していくだけの簡単入力となっています。その他の自由記述欄については、音声入力も可能です。
2013年度、評価版の調査シートアプリを開発しました。2014年度は、よりブラッシュアップし一般公開を目指します。その後、街の中にある分かりづらい案内情報をゲーム感覚で共有する、ゲームタイプ版アプリの開発に移っていきたいと考えています。
また、このアプリを使って頂けるユーザー開拓も行っていきます。
これと平行して、GoogleGlassなど新型デバイスを応用した調査手法についても検討していきたいと考えています。
2012年度に制作したIAUDプロモーションムービーが完成し、英語字幕版も公開もされています。
IAUDホームページからも閲覧できます。
https://www.iaud.net/activity/2869/
また、「IAUD アニメ」で検索しても出てきますので、是非ご覧ください。