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余暇のUDプロジェクト

2014.04.10掲載

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松森 果林 氏

2006年からの取り組み「テレビCMにも字幕を」

松森 果林 氏

番組への字幕は増えていますが、CMには字幕をつけることができません。
国内の聴覚障害者として認定されている人の数は約32万4千人、障害者として認定されていない難聴者は約2千万人、つまり6人に1人が聞こえにくさを感じている状況です。これらの人たちには、せっかくのCMが伝わっていないということになり、商品やサーヴィスがUDでも伝わらなければ意味がありません。
皆様の企業のCMを、音を消して見ていただくと「情報格差」の大きさに気付いていただけると思います。



2013年度の取り組み

(1)企業や関係者に対して


パネル:定員を超える申し込みが殺到

2013年5月に、CM字幕勉強会「CM字幕に関する最新動向」を実施しました。講師には、総務省、電通、博報堂、ニューメディアに加え、トライアル放送を行ってきたライオン、花王などそれぞれの立場からお話をいただきました。
広告主、広告代理店、字幕制作関係者、当事者団体など115名が参加しました。
その後、当日の資料やアンケートをまとめ報告書を作成し、参加できなかった方やIAUD会員企業へ配布しました。


パネル:CM字幕勉強会報告書作成


(2)生活者や当事者に対して


CM字幕応援団 https://www.facebook.com/cmjimaku


パネル:facebook CM字幕応援団では…CM字幕に関わるあらゆる人々を応援します!

フェイスブックにて、CM字幕応援団を立ち上げました。生活者が気楽に感想や意見を言える受け皿をつくり、CM字幕に関する情報を発信するためです。現在まで900以上の「いいね!」をいただき、有効性を実感しています。
具体的には、CM字幕のトライアル放送カレンダーを作って紹介したり、最新情報を発信しています。それを見た方から、感想や提案などのコメントが書き込まれます。
このようなSNSで全体的な反響の大きさが分かれば、企業も興味を持ち、社内でのCM字幕の提案にもつなげやすいと思っています。



総務省「スマートテレビ時代における字幕等の在り方に関する検討会」

こうした活動を地道に続ける中、ついに国が動き出しました。2014年1月に総務省が「字幕」をテーマとした検討会を立ち上げ、「CM字幕WG」を発足したのです。CMにも字幕をつけることを国の方針として決定し、実現への方法を6月までにまとめる予定です。
2010年にスタートしたCM字幕トライアル放送は実施企業も増えており、2014年3月現在12社となり、そのうち7社がIAUD会員企業です。
2011年からは花王、パナソニック、キヤノン、JR東日本などが継続したトライアル放送を開始し、今も行われています。



今後の活動

CMを制作している会員企業が多いIAUDとして、トライアルを実施する企業を増やすことと、世間に広めて反響の受け皿を作っていくことだと思っています。 そのため、・CM字幕勉強会、二回目の開催、・フェイスブックでの情報発信と普及活動、・見やすい字幕の提案、に取り組んでいきます。

余暇のUDPJには聴覚障害メンバーが多くおります。私たちの想いはただひとつ、聞こえる、聞こえない関係なく皆様と同じ情報を得て、一緒に笑ったり泣いたり怒ったりしたい、ただそれだけなのです。
私たちが商品を購入するお金は、広告費にも使われているはずです。それを考えると、広告主はあらゆる人に情報を伝える責任があると思います。
皆様の企業の広告やCMがきちんと伝わっているかどうか考えていただき、トライアル放送への積極的なご協力をお願いします。




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