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標準化研究ワーキンググループ&手話用語サブワーキンググループ

2014.04.10掲載

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野中 博之 主査

活動目標

野中 博之 主査

UDの普及に向け、会員が活用できるUDの標準化を推進すること、また広く社会で活用できる標準化の提案を目標にしています。
これまでは、UD製品開発に活用するマトリックスへの織込み内容を充実させる事を目標に活動してきました。
また、UDツールの織込み内容充実に向けた各種勉強会・調査・ワークショップの機会等の継続や、各ツールの使い易さの改善も進めてきました。

2013年度は、更なるUDマトリックスの活用拡大に向けた取り組みと、2012年度より活動をスタートさせた震災後に求められるUD標準化の取り組みをテーマに、活動を進めてきました。




東日本大震災 被災地UD実態調査

東日本大震災以後、災害時の備えとしてUD対応の更なる強化が求められています。2012年度は、「非常持ち出し品」の“現地実態調査”と“使い易さのワークショップ”を実施し、需要が拡大していることと、高齢者・障害者を含め多様なユーザーを考慮した改善が必要なことが分かりました。
2013年度活動として、震災後の生活を考慮したUD提言を行うため、被災地でのUD実態調査を実施しました。


2013年度の活動

一時避難場所と仮設住宅での実態を把握するため、岩手県庁、岩手県宮古市の市施設や福祉施設、仮設住宅にて、関係者と居住者に聞き取り調査を行いました。
調査内容は、照明・暖房・トイレ・浴室など10項目の使われ方、使用環境、問題点についてです。



聞き取り調査結果


聞き取り調査(一部)と聞き取り調査結果マトリックス表

聞き取り調査の内容は、項目ごとに、“種類”“環境”“使う人”“使われ方”“困ったこと”“情報”“製品への提言”別に、上図の右のようなマトリックス表にまとめました。
また、製品への提言としては、“明るく感じない照明”“就寝可能な防寒着”“消音性の高いスリッパ”暖房・エアコンなどの操作方法が統一されたスイッチ“などがあげられます。
これら提言を含めた調査結果については、IAUD・UDマトリックスに震災後の環境・製品などの使われ方・使うユーザー・配慮するポイントを追加します。
また、震災を考慮したUD開発のツールとして活用していただく為、広くPRしていきたいと考えています



UDマトリックス活用拡大に向けた活動 アンケート実施

UDマトリックスは、UD製品・サーヴィス開発に標準的に使用できるツールとして、幅広いユーザーに関する情報と配慮ポイントや使用事例をまとめて作成し、活用いただいています。
教育の現場などを含め更に多くの方々に活用していただくため、IAUD会員やUD検定受検者を対象に、2013年12月にUDマトリックスの使用実態についてのアンケートを行いました。



アンケート結果と今後の方策

UDマトリックスについて、「知っている」と回答された方が30%と低い値でしたが、70%の方が「使ってみたい」と回答され、ニーズとしては非常に高いことが分かりました。また、UDマトリックスのExcel版・Web版・冊子版の認知度は、ほぼ同程度であることが分かりました。
UDマトリックスが優れている点については、「人間の多様な機能を横断して考えることができる」「チェックリストとして使える」の回答が多く、デザインや研究開発において性能や機能などを考えるツールとして活用いただいていることが分かりました。
利用していない理由については、「使い方がわかりづらい」「新しい情報か不安」「必要とする情報がない」「製品と結び付けにくい」などの回答が多く、使いやすさや情報の量と質に問題があることが分かりました。

今回のアンケート結果を受け、より多くの方に知ってもらうために、“UDマトリックスの情報発信”“UDマトリックス英文化の検討”を実施します。
また、より多くの方に使ってもらうために、“分かりやすいマニュアルの検討”“最新情報への更新”“UDマトリックスExcel版の一般公開検討”“UDマトリックスを使ったワークショップの開催”を検討します。




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