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認定事業委員会からアウォード大賞及び優秀賞作品についてのご報告 西村委員長(2/4)

2011.03.20掲載

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ロジャー・コールマン選考委員長によりますと、全体的に質が非常に高く、また、内容も個人的なプロジェクトから大企業による大規模なプログラムまで幅広く、分野もデザイン調査や教育、ユーザー主導による地域に根付いた現実的なものなど、様々でした。選考委員による厳選なる「選考会」を経て、特に優れていると認められる「IAUDアウォード2010・優秀賞」は、次の4件が選ばれました。結果的には、IAUD会員から2件、会員以外から2件。また、国内から3件、海外から1件という内容でした。

6.優秀賞

それぞれの受賞理由をロジャー・コールマン選考委員長の「講評」の中から抜粋します。

株式会社NTTドコモの「ドコモ・ハーティスタイルの推進」は、デザインの改善を継続的に行ってきた過程を明確に示しています。様々な特徴をもったユーザーや、その他の方々にも便益を享受できる機能が多く盛り込まれていました。特に、販売店舗のデザインやスタッフの対応を通して、包括的に顧客サーヴィスを提供することを重視してきたことに、感銘を受けました。この販売店舗は、日本中で良い実践例として機能しながら、効果的に店舗デザインと顧客サーヴィスの水準を上げていくでしょう。さらに、多くの企業が顧客との接点を最小限にしようという中、それを重視している点でも素晴らしいものでした。

7.NTTドコモ

次に独立行政法人国際協力機構ならびにフィリピン国家障がい者協議会の作品です。一見、他の活動と比べてバリアフリーアクセスと車椅子ユーザーに焦点を当てており、厳密にはUDではないと思われます。しかし、米国やヨーロッパなどの先進国では、早くからバリアフリーデザインが取り入れてきましたが、UDの普及には、ある程度の時間がかかりました。農村地域やフィリピンなどの国々では、バリアフリーに焦点を当てることから始めることがUDを広める第一歩として必要になります。さらに、バリアフリーの知識を持つものから、持っていないものへと知識を移転するプロセスを取り入れたことは、感銘を与えました。

8.JICA

次に、株式会社日建設計さん。UDの概念と実践をいかに広めていくかを提示したことは、今後大きい影響を与えていくでしょう。全体的観点から取り組んだ照明や音響といったデザインは、まさに五感で感じられる内容でした。このような前向きなプロジェクトは、UDの理論と実践を企業やコミュニティに普及するきっかけになるでしょう。

9.日建設計

次に、NPO法人まちの案内推進ネットさんです。交通機関に見られる深刻なギャップを提示しています。それは、あらゆる年齢層やさまざまな能力を持つ人が、異なる交通手段をシームレスに移動できるために、適切で統一された情報提供が欠如しているということです。交通機関のシームレスな展開は、海外でも不可欠です。この活動は、よく研究されたデザインの解決策を提供し、さらには業者や施設管理者とも実証をしており、幅広くアプローチをしていくための、普遍的な要素が盛り込まれています。さらに、ボトムアップ、ユーザー中心の内容でもあります。このアイデアやアプローチが、他の国々に普及することで、公的交通機関を使用する頻度がさらに高まっていくでしょう。

10.まちの案内推進ネット

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