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2013.04.10掲載
食のUDプロジェクトでは、「生活者」にとって、「快適」な「食」のあるべき姿を考え、様々な提案・発信を行うべく、活動を行っています。2006年のプロジェクト発足以来、これまでに「共通ピクトグラムの開発」と「食に関する生活者の意識調査」をテーマに継続的に取り組んできました。
具体的な活動内容
食のUDプロジェクトの発足当時、カップ麺などの食品パッケージに表示されている「やけど注意」ピクトグラムは、多種様々なものが使われており、標準記号が存在していませんでした。又、理解しにくいものが使用されている状況でした。
そこで、「やけど注意」ピクトグラムを理解度の高いデザインに統一化する事を目標に以下の取組みを行いました。
「やけど注意」ピクトグラムの認知度をさらに高めるために検討したのが、JIS化の活動です。
まず、JISの採用条件課題を知るために、公益財団法人/共用品推進機構の専務理事・事務局長の星川安之様にアドヴァイスをいただき、JIS記号の開発デザイン実務を多く手がけておられる株式会社アイデザイン代表取締役児山啓一様に、お話を伺いました。
現在JIS記号として認められている「注意喚起」記号の条件は、三角形の黄色地に墨を使用したデザインに規定されています。食のUDプロジェクトで開発したピクトのデザインでは、JIS記号の条件を満たしていないため、このままでは申請できない事がわかりました。そこで、JISの条件を満たすために新たにデザインを作制しました。
その後、何度か協議・検討を重ね、JIS化のための課題を整理いたしました。
一、現状、JISの注意図記号に「やけど注意」は存在していないこと
二、食品の加熱や熱湯を使用する際の「蒸気注意」の図記号がないこと
三、JISでは注意喚起のピクトのデザインは三角形に黄色地と規定されており、食品包装で現在一般的に使用されている赤色と異なり、なじまないこと
四、JIS対応用に別のピクトを作成する事になり、標準化をめざすUDの主旨に反すること
次に、「やけど注意」ピクトの採用実態を把握・整理する活動をいたしました。 具体的事例として、レンジ調理食品や冷凍食品等のパッケージをはじめ、当初、想像し得なかった観光ホテルの調理器具や、食品工場での製造ライン、または印刷媒体など諸分野で採用されたことが把握できました。
採用事例のひとつ「富士レークホテル」様では、朝食バイキング用調理器具の加湿器に、ステッカーとして使用されています。
こちらは、早くから車椅子の方にも対応できるUDルームを作られ、ホテル環境全体のUD化に積極的に取組まれています。「やけど注意ピクト」も、その一貫した流れの中で採用したそうです。
尚、「富士レークホテル」様はこれをきっかけに、食のUDプロジェクトにメンバーとして参加いただきました。
今後も、この「やけど注意ピクト」のますますの広がりを期待しています。
そして、3番目の活動として、「やけど注意ピクト」採用事例のホームページを作制いたしました。
これまでに、ピクトの問い合わせや採用検討された企業数は30弱あり、その中から10例を選び、掲載しました。
詳しくはこちらをご覧ください。
HPで公開し、具体的な採用事例にふれる事により、さらなる普及をめざします。
また、普及推進用ツールとして作成したA4両面チラシを用意しています。
国際会議やイベント等の際にはチラシを活用して、やけど注意ピクトグラムの認知度をさらに高めていきます。
生活者の食生活意識調査は、食に関する生活者の実態を探るためのもので、毎年WEB上で実施しています。1000から1500のモニター対象者を全国から選び調査をし、その結果はレポートとしてリーフレットにまとめて、配布しています。
これまでの調査の内容は、2008年の『パッケージの「表示」と「使い勝手」に関するもの』から始まり、2009年は『パッケージの「UD」と「環境」について』、2010年『「外国人から見た日本のパッケージ」について』、2011年『「食生活」の実態と東日本「震災後」の食に対する変化について』です。
そして、5年目となる本年度2012年は『「単身者」の食生活の実態及び意識について』WEB調査を実施しました。
全世帯に占める「単独世帯」(一人暮らし)の割合は、晩婚・未婚や離婚の増加を背景に、2010年の32%(1679万世帯)から、2015年に33%(1764万世帯)、2035年には37%(1846万世帯)に増えると予測されています。また一方で1980年代に4割以上だった「夫婦と子どもがいる世帯」は2035年に23%(1153万世帯)まで減少すると予想され、少子高齢化、世帯の多様化が進み、「単独世帯」が「夫婦と子どもがいる世帯」を上回るようになります。
世帯の変容は、今後の食生活にどのように作用し、どんな志向を生むのか、現在単身生活の方約1,000人に伺いました。
リーフレットでは「食の購買行動」「調理行動」「食卓」の変化等について、概要を紹介しています。
調査の一例を紹介すると、Qの1「自宅で夕食を食べる頻度はほぼ毎日という回答が、全体の73.4%」や、Qの3では「20代男性の手作り派が58.3%と高い」等、意外と思える結果もみられました。
2013年度以降の活動につきましては、今期までの活動テーマの継続と、新たに食のUDプラス、アレルギー表示について検討していきたいと考えています。