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2013.04.10掲載
我々は「うれしい、楽しい、面白い」をキーワードに、余暇が充実する社会づくりを目指して活動をしています。
余暇のプロジェクトには、車いすユーザーや聴覚に障害のあるメンバー、内部障害のあるメンバーなどさまざまな特性の持ったメンバーが参加しています。
そこで、我々のプロジェクトでは、メンバーの特性を活かしたテーマに取り組んでいます。
現在二つのテーマに取り組んでいます。ひとつは本日のご報告テーマである、「テレビCMにも字幕を」です。だれもが同じ情報を得られる社会を目指して活動しております。
もうひとつは「交流会のUD」です。皆が楽しく集えるためのヒントなどを研究しており、現在は旅を楽しむためのヒントをパソコンやスマホなど身近な機材から入手できるよう研究しています。こちらは昨年より研究開始しました。
字幕放送とはセリフや効果音を字幕として表示できる放送のことです。
現在一部の生番組を除き、多くの番組に字幕がついています。現在のデジタルテレビには、ほぼこの機能が搭載されています。
総務省の報告によりますと、テレビ番組における字幕付与につきましては、かなり充実してきております。
しかし、全放送時間の18%にも及ぶテレビCMには字幕がついていません。つまり、聴覚に障害のある方は、CMから十分な情報を得られていない、面白いCMを楽しめていないのです。
そこで、余暇のプロジェクトでは2006年よりこの問題に取り組んできました。
我々は、放送局へのヒアリング、生活者アンケートなど、CM字幕の当事者である放送局、広告業者、関連団体の実情をヒアリングしながら、広告主である企業への広報や働きかけを行ってきました。
そして、ついに2010年よりCM字幕のトライアル放送が開始されました。
現在の放送システムではCMに字幕を付けることを想定していなかったため、実際に字幕をつけた放送を行って、何か問題がないか確認するためにトライアル放送を行っています。
これには、1社提供番組であるとか、放送期間が限定されるなど、さまざまな制約があります。しかし、このような制約にもかかわらず、いくつもの企業がこのトライアル放送に参加してくれています。
2010年3月のパナソニック株式会社による日本ではじめてCM字幕のトライアル放送を皮切りに、CM字幕の実現へ向けぞくぞくとトライアル放送が行なわれています。
花王は現在もCM字幕トライアル放送を実施中です。そして今年から日立も字幕付CMの放送を開始しました。
また方式は違いますが、富士通も現在字幕CMを放送しています。
総務省が毎年発表している放送における視聴覚障害者対応の充実に関する報告書の2012年版には、CM字幕実現についても、「CMへの字幕付与が進むよう…検討を進めることが望まれる」と提言されています。
これらのトライアル放送を行いながら、放送局は鋭意システム改変や放送局各社共通のルール作りにすでに入っていることと思います。このように、CM字幕は後一歩で実現するところまできています。
また、このCM字幕は難聴者の方のためだけでなく、企業にとっても大きなメリットがあると考えています。
花王のトライアル放送を見た視聴者からの声の一部には、非常に強い反響がありました。
約2000万人と言われる難聴者を購買ターゲットとできるチャンスです。
企業の方、特に広告宣伝に携わる方は、ぜひ貴社のCMに字幕を付ける検討をしてみてください。
そして一般の方、特に難聴者の方は、機会があるごとにCMへの字幕をつけることを要望してください。
一人でも多くの方が声を上げることにより、CM字幕実現のスピードが上がると思います。
企業の方、特に広告宣伝に携わる方は、ぜひ貴社のCMに字幕を付ける検討をしてみてください。
そして一般の方、特に難聴者の方は、機会があるごとにCMへの字幕をつけることを要望してください。
一人でも多くの方が声を上げることにより、CM字幕実現のスピードが上がると思います。