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2024.01.30
2004.12.20掲載
イヴェント企画委員会 担当理事 加藤 公敬(富士通)
会議2日目、午前9時から12時まで、通常の2~3セッション分のコマをIAUD単独のセッションとして開催しました。戸田評議員会議長、7名(6社)の企業からの発表者が次々に壇上に上がり、日本文化にDNAとして息づいているUD、IAUDの組織や活動の紹介、日本企業におけるUD活動の紹介など全員で発表しました。オープニングセッションが行われたメイン会場を使用し、規模や内容など、結果として最も充実したインパクトのあるセッションになったようです。
写真1:戸田評議員会議長と6社7名の発表者
写真2:講演される戸田議長(日本文化のUD事例を扇子で)
まず、戸田議長からは日本文化に息づくUD事例を風呂敷、扇子、日本家屋を例に、扇子などの実物を掲げて具体的に説明され、聴衆の目を釘付けにされました。次に、横浜での国際UD会議2002の開催から1年後の協議会発足に至る経緯を含め、IAUDの活動状況、135社参加の協議会の組織や運営、7委員会の活動などについて、ビジュアルデータを使って説明されました。また、行政の強力な後押しや地方行政のUD政策採用などの社会動向とそれに対応するためのIAUDの責任の重大性など、厳粛に歯切れ良くプレゼンテーションされました。最後に、2006の京都での開催を宣言され、2002からの実践の成果を見ていただくこと、色々な地域・民族の参加を促されるなど、次回を期待させる基調講演(キーノート)になりました。
戸田議長に続いて、各社の代表(若手を含む)が自分の言葉で、自社のUDへの取組を説明しました。沖電気工業、富士重工業、東芝、トヨタ自動車、富士通、松下電器産業(敬称略)の順でした。発表後、企業でUDにしっかり取り組んでいることへの賞賛、より具体的な内容の理解を求めて、質問や確認など発表者と聴衆との活発なコミュニケーションがなされました。主な質問項目は、障害者雇用の企業の取組レベル、シルバー・障害者向けと定義した商品のマーケティング的課題、研究時に使用したプロトタイプのモデル実体験希望、IAUDへの参加の可能性、ユーザとの会話推進の戦略、IAUD活動のグローバル化への期待などでした。最後に、戸田議長が総括され、IAUDの活動の意義を掲げられ、(1) 高齢化社会への取組、(2) コンシューマとの会話の促進とマーケティングへの取り込み、(3) 人間本位の事業経営や地域コミュニティの実現、の3点を強調されました。
写真4:発表、質疑応答に頑張る発表者 | 写真5:セッション終了後も続いた会場でのディスカッション |