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IAUD国際ユニヴァーサルデザイン研究講座 第2期シラバス
2024.11.29
2023.08.31掲載
担当講師:古瀬 敏、川原 啓嗣、ほか(共同担当) | ||
2単位 | 必修 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
ユニヴァーサルデザイン(Universal Design:以下、適宜UDと略す)の広範な領域に関する基本的かつ本質的な知識を身につけ、人間の多様性と生活環境との関係性への理解および洞察をもとに、受講者が自発的に問題意識を持ち、人権や人間の尊厳を踏まえた人間中心のデザインについて考える力を養うことを到達目標とする。
ユニヴァーサルデザインとは、民族、文化、慣習、宗教、国籍、性別、年齢、能力の違い等にかかわらず、できる限り最大限多くの人に利用可能であるように最初から意図して、機器、建築、空間、システムなどをデザインすることである。国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)では、さらに一歩踏み込んで、「一人ひとりの人間性を尊重した安全・安心な社会環境づくり」こそが、ユニヴァーサルデザインの本質であると考える。本科目においては、人間とその周囲の生活環境との関係性において、人間中心のデザインに必要な知識を、建築、人間工学、社会学、心理学、生理学、人類学等の学際的体系から修得・考察することを目的とする。
第01回 | 概論(授業概要/ユニヴァーサルデザインの理念) |
第02回 | 普及・教育(バリアフリーからユニヴァーサルデザインに至る経緯・歴史) |
第03回 | 法令・規格(建築物から生活用品に至る各種法体系とISO/JIS規格) |
第04回 | ユーザー特性(高齢者・障害者の身体特性と日常生活における留意点) |
第05回 | 多様性と包摂性(誰のためのユニヴァーサルデザイン?) |
第06回 | 建築・まちづくり(生活環境のデザイン) |
第07回 | 交通(公共交通と公共空間における移動) |
第08回 | 情報・コミュニケーション(サインや情報のデザイン) |
第09回 | 住宅・設備(ユーザビリティのデザイン) |
第10回 | 商品・生活用品(身の回りの生活用品のデザイン) |
第11回 | 衣と食(ファッションデザインと食品パッケージデザイン) |
第12回 | 人間中心のデザイン思考(人権・人間性の尊重) |
第13回 | 地球環境保全(持続可能な社会の実現に向けて) |
第14回 | 安全・防災(災害時の避難環境におけるUD) |
第15回 | 平和・国際貢献(世界を救うUD)/総合レポートのフィードバック |
「知る、わかる、ユニヴァーサルデザイン ~IAUD UD検定・中級 公式テキストブック~」
「IAUD UDマトリックス ユーザー情報集・事例集」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)、「ユニバーサルデザインハンドブック」(丸善)など、ユニヴァーサルデザインについて書かれた本は多い。
「誰のためのデザイン?」(新曜社)、「生きのびるためのデザイン」(晶文社)などもユニヴァーサルデザインに関連した名著である。
担当講師:相良 二朗 ほか | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
20世紀における製造業の発展の原動力となり、人々の暮らしを豊かにし、人生に楽しみをもたらした幾多の工業製品はインダストリアルデザインによって、より一層人に寄り添う存在となった。ユニヴァーサルデザインの成立時、故ロナルド・L・メイス氏は「建築物や製品は、全ての人が・・・」と述べているように製品デザインはユニヴァーサルデザインの根幹をなす存在である。
インダストリアルデザインの成り立ちからユニヴァーサルデザインへの流れについての知識を身につけ、人間の多様性と生活環境との関係性への理解および洞察をもとに、受講者が自発的に問題意識を持ち、人権や人間の尊厳、自然環境保全を踏まえた人間中心の製品デザインについて考える力を養うことを到達目標とする。
インダストリアルデザインは、プラスチックを始めとする工業材料や、ICT・AIを頂点とする電子技術の発展、さらには生産技術の発展とともに、大量生産を前提として高品質・高機能の製品を算出してきた。人々の日常生活は便利で豊かなものと変化し、安全性も著しく向上した。一方、大量生産は消費財の過剰供給となり、資源やエネルギーの枯渇、廃棄物による環境汚染、地球規模の貧富の拡大など大きな社会問題にもなってきている。さらに、長い歴史をもつ伝統工芸を途絶せせる一因ともなっている。
インダストリアルデザインが対象とする工業製品は、量産という条件から画一的なものとならざるを得ず、平均的なユーザ像つまり「マス」をターゲットとしてデザインを行ってきた。ユニヴァーサルデザインが求める多様性とは相反する性質をもつと言える。このため、平均からは離れた特性を有する障害のある人や小児、高齢者、妊娠中の人、外国人などは多くの製品から排除されてきた。しかし、工業製品は国際的な競争が激化し、より多くの消費者が魅力を感じるデザインであることが求められてきた。ユニヴァーサルデザインによる多様性への対応は、より多くの顧客を満足させるデザインを生み出すことにつながる。ここでは、事例をもとにインダストリアルデザインにおけるユニヴァーサルデザインについて考える。
第01回 | 概論(授業概要/インダストリアルデザインの歩みと課題) |
第02回 | 米国の法整備~リハビリテーション法508条、ADA、米国通信法 |
第03回 | 福祉用具法と福祉用具のあゆみと共用品 |
第04回 | 高齢社会とヒトの特性 |
第05回 | 認知機能と高次脳機能障害 |
第06回 | UD7原則 |
第07回 | 誰の問題か、問題の発見と共通化 |
第08回 | ユーザビリティテスト |
第09回 | 家電製品 |
第10回 | 事務機器・情報機器 |
第11回 | コミュニケーション機器 |
第12回 | キッチンウエア・日用品 |
第13回 | 文房具・遊具・玩具 |
第14回 | IKEAのThis Able活動とAdaptable Design |
第15回 | Design for the other 90% |
「知る、わかる、ユニヴァーサルデザイン ~IAUD UD検定・中級 公式テキストブック~」
「IAUD UDマトリックス ユーザー情報集・事例集」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)、「ユニバーサルデザインハンドブック」(丸善)など、ユニヴァーサルデザインについて書かれた本は多い。
「誰のためのデザイン?」(新曜社)、「生きのびるためのデザイン」(晶文社)などもユニヴァーサルデザインに関連した名著である。
担当講師:古瀬 敏 ほか | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
われわれを取り巻く都市の環境がユニヴァーサルデザイン(Universal Design:以下、適宜UDと略す)の概念を満たすにはどうあるべきかについて学び、議論して、最終的に自身で提案できるようになることを到達目標とする。
本科目においては、主に住まいをでて構築環境(Built Environment:自然環境と対比して人間がつくりあげた環境を総称する)のなかを移動し、目的地に行くまでの環境のありようについて、現状を把握するとともに、人間特性との関係においてどうあったらいいのかをデザインするのに当たって必要な知識を学び、つくりあげていく手順を考察することを目的とする。
第01回 | 概論(授業概要/ユニヴァーサルデザインの理念) |
第02回 | 障害の医学モデル、社会モデルと人権モデル。都市のかたちはどうなっているだろうか |
第03回 | 何が問題かを利用者の視線で考えてみる(ユーザー特性) |
第04回 | 生まれてから死ぬまでを支える環境とは(とくに高齢化をどうとらえるか) |
第05回 | 移動:歩くこと |
第06回 | 歩ける範囲の環境のありよう |
第07回 | 移動:公共交通システムを考える |
第08回 | 交通機関で移動するときに遭遇すること |
第09回 | 都市公園と自然公園 |
第10回 | 多様な居住環境のあり得べき姿を考えてみる |
第11回 | 演習 |
第12回 | |
第13回 | |
第14回 | |
第15回 | まとめ/総合レポートのフィードバック |
「知る、わかる、ユニヴァーサルデザイン ~IAUD UD検定・中級 公式テキストブック~」
「ユニバーサルデザインへの挑戦」古瀬敏著
「建築とユニバーサルデザイン」古瀬敏著
「IAUD UDマトリックス ユーザー情報集・事例集」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)、「ユニバーサルデザインハンドブック」(丸善)など、ユニヴァーサルデザインについて書かれた本は多い。
担当講師:久保 雅義 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
事業経営におけるUD経営の位置づけ、必要なUD経営関連知識を講述する。
本講義は、経営分野に関心がある受講者が望ましく、ある程度当該分野の知識・見識があるもしくは今後当該分野のまなびを求めていきたい受講希望者が望ましい。
評価は、講義終了時(2-3回に一度程度)に報告書作成・提出したものをベースに行う。
第01回 | はじめに(ガイダンス) |
第02回 | UD経営を実践するために改めて、先鋭企業の経営理念を学ぶ ①なぜ経営理念が必要か ②各社の経営理念 ③ダイバーシティ経営とは |
第03回 | UD経営における組織運営の在り方を学ぶ ①UD組織 ②UDを実践する組織の形態 ③UD経営を実践する④UD経営を実践する風土の醸成 |
第04回 | UD経営を実践するためにUD経営管理を考える ①事業計画 ②決算 ③原価 ④経営評価など経営管理を学びなおす |
第05回 | UD経営における人材育成を学ぶ ①事業は人 ②人と仕事のマネジメント③労使関係 |
第06回 | グローバルUD経営とは ①グループ&グローバルUD経営 ②国際化のあゆみと障壁 ③更なる国際化 |
第07回 | UDマーケティングを学ぶ ①UD製品開発 ②UD市場開発 ③UDプロモーション |
第08回 | UD経営とSDGs ①UDライフサイクルアセスメント ②持続可能なUD経営 ③企業が環境に及ぼす負荷を再考するステークホルダー経営 |
第09回 | UD共創経営 ①競争とコンソーシアム ②UDリーダーシップ ③UD差別化 ④集中と選択のUD経営とは |
第10回 | UDブランド経営 ①UDブランドとは ②UDブランドマネジメント ③UDブランド評価 ④UD企業ブランド、UD製品ブランド |
第11回 | UD経営革新 ①創造と破壊 ②業務改革 ③意識改革 ④自己改革 |
第12回 | UDと知的財産権戦略 ①工業所有権 ②権利と侵害 ③契約 |
第13回 | 求められる新たなUD経営の視座 UD関係受賞企業に学ぶ |
第14回 | 遵法とUD経営 ①コンプライアンス ②顧客保護・製造物責任 ③多様性容認と順法 ④守秘 |
第15回 | まとめと総括 |
論文、論評、記事、事例 など 都度配布
担当講師:大島 誠 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
ユニヴァーサルデザインに関する基本的な知識のもと、受講者が自発的に問題意識を持ち、自動車をはじめとするモビリティーのユニヴァーサルデザインに焦点を絞りその起源、デザインの方法や検証法について実例を踏まえ歴史を探る。また刻々と変化するモビリティーの将来動向に合わせ新しいヒューマンマシンインターフェース、乗降性や操作性などの人間中心のデザインについて考える力を養う。
[知識・技能・表現◎/意欲・態度○]
20世紀初頭から人々は移動のために多くの乗り物をデザインし、輸送機器は時代の要請とともに機能上の改良や所有する価値を求めて発達してきた。モビリティーにおけるユニヴァーサルデザインとは、人々の移動欲求に対しできる限り多様な用途に利用可能であるように最初から意図して、空間、装置、システムなどをデザインすることである。本科目においては、人間とモビリティーとの関係性において、人間中心のデザインに必要な知識を修得・考察することを目的とする。
第01回 | 人とモビリティーの起源、モヴィリティーユニヴァーサルデザインの理念 |
第02回 | 時代の要請と輸送機器の発達、建築、都市構造との関係性 1910年代〜1940年代 |
第03回 | モビリティーユニヴァーサルデザインの発生 |
第04回 | 時代の要請と輸送機器の発達、エルゴノミクス、省エネルギー 1950年代〜2000年代 |
第05回 | 自動車におけるモビリティーユニヴァーサルデザインの展開 |
第06回 | エルゴインデックスとは |
第07回 | シーン適合度とは。中間レポートまたはペーパーテストの実施 |
第08回 | 公共の乗り物におけるモビリティーユニヴァーサルデザインの展開 |
第09回 | 鉄道、航空機、船舶におけるモビリティーユニヴァーサルデザインの展開 |
第10回 | 将来のモビリティーの展開と課題 |
第11回 | カーボンニュートラルへの取り組み |
第12回 | ヒューマンマシンインターフェースの現状と将来展望 |
第13回 | 自動運転とモビリティーユニヴァーサルデザイン |
第14回 | モビリティーの複合機能とトランジット |
第15回 | 新たなるモビリティーの可能性と課題(レポートのテーマ) |
「Automobile and Culture 」「The streamlined decade」「The style of the century」
「世界デザイン史」(阿部公正) 「コルビジェの愛した車」(岡田邦雄)
「IAUD UD マトリックス ユーザー情報集・事例集」「生きのびるためのデザイン」(晶文社)
自参考図書並びに関連する書物を読みモビリティーの発達や現状将来動向について考察を行う事。
アクティブラーニングの観点から、授業中に適宜、質問を行うので、それに答えられるよう常に準備しておくこと。(週2〜3時間)
担当講師:古瀬 敏 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
建築物のユニヴァーサルデザイン(Universal Design:以下、適宜UDと略す)はどうあるべきかについて学び、議論して提案できるようになることを到達目標とする。
本科目においては、われわれを取り巻く構築環境(Built Environment:自然環境と対比して人間がつくりあげた環境を総称する)のうちでも住まいから外に出たときにもっとも頻繁に遭遇するさまざまな建築物のありようについて現状を把握し、人間特性との関係においてどうあるべきなのか、デザインするのに当たって必要な知識を学び、つくりあげていくやりようを考えていくことを目的とする。
第01回 | 概論(授業概要/ユニヴァーサルデザインの理念) |
第02回 | 障害の医学モデル、社会モデルと人権モデル(バリアフリーからユニヴァーサルデザインに至る経緯・歴史) |
第03回 | 何がバリアでなぜバリアかを使い手の視線で考える |
第04回 | ユーザー特性(高齢者・障害者の身体特性と日常生活における留意点) |
第05回 | バリアフリー法とUD(高齢化をどうとらえるか) |
第06回 | 建築物におけるUDの展開(アクセスと利用の視点から) |
第07回 | トイレ(なくては外出がままならない) |
第08回 | 階段(より使いやすく安全な階段とは) |
第09回 | 情報提供の重要性(ウェイファインディングなど) |
第10回 | 学校のUD(大規模災害の際、避難所となることを運命づけられている) |
第11回 | 小規模ビジネスの考え方(Reasonable accommodation, Alternative accommmodation) |
第12回 | 歴史的文化財のUD(どこまで対応できるか、すべきか) |
第13回 | 避難安全(火災時の避難) |
第14回 | 住宅(生まれてから死ぬまでとはどういうことか:別途特論で詳細に述べる) |
第15回 | まとめ/総合レポートのフィードバック |
「知る、わかる、ユニヴァーサルデザイン ~IAUD UD検定・中級 公式テキストブック~」
「ユニバーサルデザインへの挑戦」古瀬敏著
「建築とユニバーサルデザイン」古瀬敏著
「IAUD UDマトリックス ユーザー情報集・事例集」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)、「ユニバーサルデザインハンドブック」(丸善)など、ユニヴァーサルデザインについて書かれた本は多い。
担当講師:久保 雅義 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
ユニヴァーサルツーリズム(Universal Tourism 以下UT)は、すべての人が楽しめるようにつくられた旅行。高齢や障害等の有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を指す(観光庁)。本講義は観光困難者に、移動、介助、宿泊などの支援を必要とする人を支える仕組みなどUTについて学ぶ。
評価は、講義終了時(2-3回に一度程度)に報告書作成・提出したものをベースに行う。
第01回 | はじめに(ガイダンス) |
第02回 | UTとは:UTの定義、国連の障害者権利条約、障害者差別解消法などUTにまつわる法整備について論述する。 |
第03回 | UTはNPOから始まった:「旅とぴあ北海道」「日本バリアフリー観光推進機構」など法整備が整う前からNPOが主体的に障害者の外出サポートを行ってきた経緯と現状を学ぶ。 |
第04回 | UTコンシェルジュ: 【介護】【観光】の架橋でUTは成立するが、お互いに繋がりが希薄で、垣根を越えて力を合わせるUT コンシェルジュの役割について口述する。 |
第05回 | ツーリズム・旅行・観光:各々定義をまなび学としての違いや生業としての位置づけなどを論述する。 |
第06回 | 旅行困難者:旅を諦めたことがある人を旅行困難者と呼ぶ。なぜ諦めたのが、また諦めないために必要な配慮や介助について口述する。 |
第07回 | UTとUD:予めすべての人が不自由なく生活できる環境や製品サービスを提供することがUDであるが、旅行となると適応できないことがあり、UTの心配りやサポートについて口述する。 |
第08回 | 高齢者とUT:自立高齢者と後期高齢者などで介護介助が求められる旅行サポートではかなりの差異があり、受け入れる準備や必要な配慮に関して口述する。 |
第09回 | 障害者とUT:障害者の状態と観光地など旅行希望地域の条件により、旅行困難度が様々であり、全体最適・個別最適の旅行サービスの在り方が問われる。障害者UTについて述べる。 |
第10回 | 移動とUT:都市部と地方では公共交通、タクシーなどの移動手段の状況は大きく異なる。旅行困難者が公共交通を利用して旅行するためのハード・ソフト、サービスについて口述する。 |
第11回 | 宿泊とUT:障害者権利条約による障害者宿泊の環境整備が問われるが、温泉などでは宿泊サポートが整っているわけではない。受け入れる準備や必要な配慮に関して口述する。 |
第12回 | 立ち寄り先とUT:博物館、美術館、景勝地、飲食施設など旅行者が立ち寄る施設や景勝地などのバリアフリーとサポート、ヘルプの在り方を口述する。 |
第13回 | UTマーケティング:NPOが補助金でUTを支えている昨今から、旅行困難者についての旅行関連のビジネスが立ち行くための経営課題や市場開拓を論じる。 |
第14回 | グローバルUT:旅行困難者が世界を難なく旅行できるためにどのような準備や必要な配慮が必要か将来の方向性を論述する。 |
第15回 | まとめと総括 |
論文、論評、記事、事例 など 都度配布
介護、観光 に関して興味関心を持つ受講希望者が望ましい。
本講義は、UTコンシェルジュ育成など新しいインクルーシイブサービスの萌芽を意識しており、本講義を契機に関連分野へ継続学習を求む。
担当講師:益田 文和 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
サステイナブルデザイン(Sustainable Design:以下、適宜SDと略す)は、サステイナブルな社会をつくるためのデザインである。人間優先の経済発展の代償として、地下資源の大量消費や地球レベルの自然環境破壊から気候変動をもたらし、生物多様性の損失、ひいては人間自身の生存をも危うくする状況をもたらしている。つまり、現代文明はこれ以上このまま続けることができない(unsustainable)という認識に立って、新たな価値観に基づく新たな社会の在り方を探り、具体的な目標を設定して、そこに至る道筋をデザインする。あらゆるモノやコト、製品や空間や制度やサービスなどのデザイン行為をサステイナビリティの評価軸に沿って再調整してゆく能力を養う。
「一人ひとりの人間性を尊重した安全・安心な社会環境づくり」をめざすユニヴァーサルデザインと、地球上のあらゆる生命体と人間との共生を目指すサステイナブルデザインが矛盾することがあってはならない。厳しい経済開発競争が人間社会に差別や不公正を生み出す一方で、人間も含むあらゆる動物や植物に対して生存の危機に関わるストレスをかけているという事実を認識することで問題の本質が見えてくる。国連が掲げるSDGs(サステイナブルな開発目標)でも誰ひとり取り残さない" No one will be left behind“を基本原則としている。その「誰」が人なのか、あるいは人を含むすべての命なのかを考えることで、ユニヴァーサルデザインの本質を理解する。
毎回の授業後に提出する即日レポートでの授業の理解度 (50%)
及び、最終授業目に提出する総合レポート(50%)によって評価する。
第01回 | 概論(授業概要/サステイナブルデザインの意味) |
第02回 | 環境をどうとらえるか |
第03回 | サステイナビリティとは何を意味するのか |
第04回 | 環境とデザイン、その歴史と現在 |
第05回 | エコデザインの考え方と方法論 |
第06回 | 地球環境の今 |
第07回 | サステイナブルデザインとユニヴァーサルデザイン |
第08回 | SDGsの狙いとデザイン |
第09回 | SDGs#1~#4とデザイン事例研究 |
第10回 | SDGs#5~#8とデザイン事例研究 |
第11回 | SDGs#9~#12とデザイン事例研究 |
第12回 | SDGs#13~#16とデザイン事例研究 |
第13回 | SDGs#17に加えて#18の考え方 |
第14回 | サステイナブルな社会をデザインする |
第15回 | サステイナブルデザインとユニヴァーサルデザイン |
「成長の限界」ローマ・クラブ(1972ダイヤモンド社)、「宇宙船『地球』号」バックミンスター・フラー(1972ダイヤモンド社)
「生きのびるためのデザイン」ヴィクター・パパネック(1974晶文社)、「不都合な真実」アル・ゴア(2007ランダムハウス講談社)
「エコデザイン」山本良一+益田文和(1999ダイヤモンド社)、「エコデザイン」浅井治彦+益田文和(2010東京大学出版会)など50年前から今日まで多くの警鐘が鳴らされ、注目され、議論され、結果無視されてきた。図書館などで手に取ってみてほしい。
SDGsに関する情報はたくさんあるが、できれば原文で読むことをお勧めする。日本語版ならUNICEFの解説が分かりやすいかもしれない。
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/
担当講師:古瀬 敏 | ||
2単位 | 必修/選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
住宅はどのようにできていればユニヴァーサルデザイン(Universal Design:以下、適宜UDと略す)の概念を満たすことができるかについて学び、議論して、最終的に自身で提案できるようになることを到達目標とする。
本科目においては、構築環境(Built Environment:自然環境と対比して人間がつくりあげた環境を総称する)のうち、衣・食・住と称されてきたことが示すように、暮らしていくために必須の環境条件である住まいのあるべき姿について、現状を把握するとともに、人間特性との関係においてどうあるべきなのか、デザインするのに当たって必要な知識を学び、つくりあげていく手順を考察することを目的とする。
第01回 | 概論(授業概要/ユニヴァーサルデザインの理念) |
第02回 | 障害の医学モデル、社会モデルと人権モデル。住宅は歴史的にどうだったか |
第03回 | 何が問題かを住まい手の視線で考えてみる(ユーザー特性) |
第04回 | visitabilityとlivability(訪問客が求めることと住まい手に必要なこと) |
第05回 | 生まれてから死ぬまでを支える(高齢化をどうとらえるか) |
第06回 | 個々人に対応するには(住まい手が決まらないと、ある程度以降は詳細を決められない) |
第07回 | 移動経路を考える。そして階段とエレベーター |
第08回 | トイレと浴室(基本的な生理的要求を満たすには) |
第09回 | キッチン、あるいは食事をどう考えるか |
第10回 | 戸建て住宅と集合住宅(国によって思想が違う) |
第11回 | 安全と使い勝手を再度確認してみる(日常安全を再度見直す) |
第12回 | 避難安全(火災時の避難) |
第13回 | 「住宅」ではない住まいの環境とは? |
第14回 | 住宅社会学という視点 |
第15回 | まとめ/総合レポートのフィードバック |
「知る、わかる、ユニヴァーサルデザイン ~IAUD UD検定・中級 公式テキストブック~」
「人にやさしい住まいづくり―長寿社会対応住宅の手引き」古瀬敏著
「安心快適な高齢者配慮住宅」古瀬敏・田中賢共著
「ユニバーサルデザインへの挑戦」古瀬敏著
「建築とユニバーサルデザイン」古瀬敏著
「IAUD UDマトリックス ユーザー情報集・事例集」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)、「ユニバーサルデザインハンドブック」(丸善)など、ユニヴァーサルデザインについて書かれた本は多い。
担当講師:久保 雅義 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
超高齢社会をむかえ、より健康で快適で豊かな自立した生活を担保する住まいの備え、住宅設備設計について論述する。
永く健康に暮らす、自立して暮らすことに関して、興味関心を持つ受講希望者が望ましい。
評価は、講義終了時(2-3回に一度程度)に報告書作成・提出したものをベースに行う。
第01回 | はじめに(ガイダンス) |
第02回 | 住宅設備概論 |
第03回 | キッチン:誰でも安全で、楽にキッチンライフを支える設備(火まわり、水まわり、収納)の要件とキッチンプランを論述する。 |
第04回 | バス:日々の生活の中で健康と潤いをもたらす入浴は、家庭内事故などの危険性も秘めており、安全入浴、タブへの移乗のしやすさなどの安心バスライフを論述する。 |
第05回 | 空調:ヒートショック回避など住宅の温熱環境は安寧な生活の根本要件、換気も含めた空質、温熱環境のあるべき姿を論述。 |
第06回 | トイレ:一日何度も利用するトイレは、狭小空間で身動きのしにくさや便器への移乗など身体負担も発生する。安全で快適、衛生条件をも満たすトイレの在り方を論述する。 |
第07回 | 寝室:深い睡眠が安寧な生活の基本。快適な睡眠を醸成し移乗などのしやすいベッドや寝室空間の空質、照明、広さなどについても論述する。 |
第08回 | 給湯設備:陰の力持ちとしての給湯の在り方を学ぶとともに、SDGs、エネルギーシステムとしての給湯設備についても論述する。 |
第09回 | 廊下・階段:自立して自分らしく暮らす、介護が必要になっても暮らせるアクセスを担保する廊下や階段の在り方を論述する。 |
第10回 | 玄関:自立の暮らしの基本は、スムーズな外出。老化によるこもりがちな生活や要介護や要支援、車椅子使用者の外出を促進する玄関や外へのアプローチを論述する。 |
第11回 | 間取り、プラン:高齢者住宅、介護住宅に |
第12回 | 戸建て住宅:既築戸建ての増改築に関して、補助制度なども含めて永く住まう工夫や配慮に関して論述する。 |
第13回 | 集合住宅:戸建てに比べて階差のない住まい方がしやすい集合住宅の永く住まう増改築、の押さえどころなどを論述する。 |
第14回 | 介護住宅・施設:養護老人ホーム、老健施設、ナーシングホームなど要介護のための住まいの現状と課題、あるべく方向性などを論述する。 |
第15回 | まとめと総括 |
論文、論評、記事、事例 など 都度配布
担当講師:調整中 | ||
2単位 | 選択 | 講義 |
前期開講(オンライン・オンデマンド) |
健康であることはあらゆる人にとっての関心事であり、現代の経済活動の大きな部分を占めています。2020年に始まったコロナウイルスによるパンデミックは地球規模での危機を生み出し、社会を大きく混乱させました。また、社会の高齢化は先進国だけの問題ではなく、世界の多くの国々が直面する社会問題となっています。このような中で、誰もが健康で長寿を楽しめる社会の形成が求められており、ユニヴァーサルデザインが取り組むべき課題といえます。
ユニヴァーサルデザインが目指す「一人ひとりの人間性を尊重した安全・安心な社会環境づくり」にとって、健康はその中心をなすテーマである。健康を維持すること、健康を取り戻すこと、健康状態を知ること、これらのすべてにおいて、デザインが存在しており、民族、文化、慣習、宗教、国籍、性別、年齢、能力の違い等にかかわらず、できるだけ等しく提供されるべきことといえる。 本科目においては、人間とその周囲の生活環境との関係性において、人間中心のデザインに必要な知識を、健康というキーザードを基に修得・考察することを目的とする。
第01回 | 概論(授業概要/ヘルスケアの考え方) |
第02回 | プライマリーヘルスケアとは |
第03回 | 健康を脅かす存在 |
第04回 | ヘルスケアの要素 |
第05回 | 高齢社会と健康 |
第06回 | 加齢に伴う様々な変化 |
第07回 | 不慮の事故 |
第08回 | フレイルとサルコペニアと転倒 |
第09回 | 公的介護保険制度 |
第10回 | 高齢期の住まい方とケア |
第11回 | 介護ロボット・ノーリフトケア |
第12回 | 認知症とケア |
第13回 | ICIDHからICFへの変化 |
第14回 | 途上国のヘルスケア・WHOとユニセフ(生活衛生対策) |
第15回 | 災害と減災デザイン |
「知る、わかる、ユニヴァーサルデザイン ~IAUD UD検定・中級 公式テキストブック~」
「IAUD UDマトリックス ユーザー情報集・事例集」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)、「ユニバーサルデザインハンドブック」(丸善)など、ユニヴァーサルデザインについて書かれた本は多い。
「誰のためのデザイン?」(新曜社)、「生きのびるためのデザイン」(晶文社)などもユニヴァーサルデザインに関連した名著である。
担当講師:益田 文和 | ||
2単位 | 選択 | 演習 |
後期開講(オンライン・オンデマンド) |
テーマ:サステイナブルでインクルーシブな社会を実現するためのデザイン
サステイナブルな社会を構想し、計画し、実現する全ての過程にデザインが関わる。例えば健康的な食事を摂ろうと思うなら、野菜や穀物を育てる豊かな土壌と水と気候が不可欠であるし、その栽培から収穫、流通、供給のシステムと、購買者側の経済的条件、加工し、調理し、摂取するための手段とその作業をフォローする設備や道具などの物理的条件が整わなければならない。
新鮮な魚を食べるには、川や海の水をはじめとする魚にとっての自然条件が揃ったとしても、それを手に入れる手段と、調理に向いたきれいな水が確保できなければ食べることができないのである。
そのうえで、自身の身体的、精神的条件が整わなければならないし、もしそこに何らかの困難があるのであれば、人や社会の支援や、道具や仕組みによる補助が必要となる。
つまり、人の尊厳ある暮らしには、安定した自然環境と、その中で続けられる社会環境がなくてはならないのである。
本演習においては、inclusiveでsustainableな社会を実現するための可能な限り詳細な考察と検証に基づいて、可能な限り具体的なデザインを提案する。サステイナブルデザイン特論で学んだ知識技術を結集して実施してほしい。
[想像力・考察力・分析力◎/判断力・考案力・表現力・○]
これまでに学習した知識と経験をベースに、社会の様々な領域からテーマを発見・選択し、自らの仮設に基づいた調査と分析、あるいは実験の検証と考察を重ね、自主的に研究を進めること。
担当教員はそれぞれの進捗状況に応じて個別に指導と助言を行なう。
研究内容(社会性・時代性・視点・研究の深耕度など)40%
表現力(オリジナリティ・クリエイティビティ・クオリティ)40%
研究姿勢(努力度・取り組み態度)20%
の割合で、総合的に評価する。
第01回 | オリエンテーション(課題設定と概要説明) |
第02回 | 現状把握/文献調査 |
第03回 | 現状把握/文献調査結果発表 |
第04回 | 現状把握/実地検証・課題発見 |
第05回 | 中間発表1(調査分析に基づく課題発表) |
第06回 | 課題検証/サステイナブルUDの仮説提示 |
第07回 | 仮説に基づくデザイン開発/ラフスケッチ(形式自由)の制作 |
第08回 | 中間発表2(ラフスケッチによるデザイン案の発表) |
第09回 | デザインの再検討(修正、深化、具体化など) |
第10回 | 中間発表3(完成形が分かる資料によるデザイン案の提示) |
第11回 | 評価用モデル(評価内容によって形式は自由)の開発 |
第12回 | フィージビリティ(実現可能性)に関するヒヤリング調査 |
第13回 | 提案モデル(提案内容によって形式は自由)の制作 |
第14回 | 発表資料(形式自由)の作成 |
第15回 | 合評会(発表形式自由)・最終評価(採点・単位認定) |
特に定めない。
必要に応じて書籍の紹介や、簡単な資料を準備する。
文献調査や資料、フィールドリサーチなどは常時、継続的かつ積極的に実施する。
日常の直接的あるいは間接的な体験の全てがヒントになるから、常に受容器官のスイッチを開いておくこと。
人は、それぞれの身体的、精神的条件によって、あるいは文化的背景や信条、居住地域など様々な社会的条件によって、価値観や個性に違いがあることを前提において、独善的な提案にならないよう配慮すること。
2024.10.31
2024.05.24
2024.05.24