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「2006年度 IAUD活動成果報告会」開催速報

2007.03.21掲載

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3月1日、松下電器産業パナソニックセンター(東京・有明)において、「2006年度 IAUD活動成果報告会」が開催されました。当日は、総勢217名の方々が参加し、10月に行われたUD2006の概要報告や講演、パネルディスカッション、48時間デザインマラソンの報告などが行われました。

【写真1】会場となった松下電器産業パナソニックセンター
【写真2】会場受付

開会挨拶


最初に、戸田議長からの開会挨拶文が、久松評議員によって代読されました。その中で戸田議長は、UD2006の成功は、IAUDのこれまでの活動の成果であり、組織間の優れた連携プレーと見事な運営のたまものであり、先の会議を「ユニヴァーサルデザイン史上、大きな足跡を残した会議」と評しました。また、この会議を一つのステップとして、さらなる発展に向けた努力が必要との見解も示しました。

【写真3】戸田議長の開会挨拶を代読する久松評議員
【写真4】会場の様子

第2回国際ユニヴァーサルデザイン会議2006in京都(UD2006)概要報告


続いて、川原専務理事より、UD2006の概要報告が行われました。報告では、寬仁親王殿下による内覧会に始まり、開会式、公開シンポジウム、歓迎レセプション、全体会議や基調講演、閉会式などの模様が、スクリーンのスライドとともに紹介されました。

【写真5】川原専務理事によるUD2006の概要報告

講演「UD2006にみたUDの未来」


次に、後藤副理事長より、「UD2006にみたUDの未来」と題した講演がありました。講演では最初に、住宅のUDについての現状と課題について紹介があった後、過去の国際会議などを振り返りつつ、日本が「UDの先進国」であることについて言及。そのうえで、今後さらにUDが定着するためには「開発上の不安」「組織の無理解」「商品としての魅力不足」などの問題をクリアしていくこと、マーケッタブル(市場性)が何より大切となってくること、さらには使う人だけでなく周辺の人々にも配慮した「ヒューマンセンタード」の概念などが求められることを指摘しました。

【写真6】後藤副理事長による講演

IAUDセッション パネルディスカッション


休憩を挟んだ後、「UD2006トピックス1」として、UD2006においても開催されたパネルディスカッション「対話の実践はどこまで進んだのか」(コーディネーター・安藤氏)が開催されました。


最初に、このセッションの企画者であり、普及啓発WGの細山前主査から発表がありました。細山前主査は、WGのこれまでの活動などについて紹介した後、その成果としてUDのガイドラインができつつあること、企業の実践的な取り組みが進んだことなどを指摘。また、今後の課題として、UDを真に理解して実践していくリーダーの育成を挙げました。


次に、ワークショップWGの市場主査から、これまで実施してきたUDワークショップの内容について紹介がありました。そして、ワークショップでの対話を通じて、あるべきUD開発の可能性が共有できたこと、「体験すること」の重要性を認識できたこと、商品力の持つものを作ることが大切なことなどが述べられました。


続いて、フリーライターの松森氏から、「会員から見た対話の実践」について話がありました。松森氏は、3年間の活動を通じた成果として、個々人のUDに対する意識が高くなってきたことを挙げる一方で、依然として企業色が濃いこと、実行できる体制が十分ではないことを課題として指摘。今後の期待として、「バランスのよい会員構成」「多様性を受け入れる器づくり」などを提案しました。


最後に、「日経デザイン」の編集長・勝尾氏から、「外から見たIAUDの活動」について話がありました。勝尾氏は、日本にUDが浸透してきていることを、具体的な調査データや企業事例などを挙げて紹介したうえで、UD製品が「一般のユーザーの方が普通に使える主力商品」であることの重要性について述べました。



その後、4名のパネリストが壇上に上がり、コーディネーターの安藤氏からの質問に答える形でパネルディスカッションが行われました。各パネリストからは、主として今後UDをさらに浸透させていくうえでクリアすべき課題について話があり、その後会場の参加者を交えた質疑応答が行われ、活発な意見交換がなされました。

【写真7】パネリストによる発表
【写真8】パネルディスカッションの様子

48時間デザインマラソン概要報告


最後に、「UD2006トピックス2」として、先の国際会議で行われた「48時間デザインマラソン」の概要と「その後」について、UD2006実行委員の大島氏から報告がありました。初めにチャレンジの模様を編集した映像が流され、続いて大島氏からデザインマラソンの意義とねらい、各チームの活動の様子、具体的に提案されたアイデアなどについて紹介がありました。


続いて、実際にデザインマラソンに参加したメンバーから、具体的にアイデアとして提案した製品の説明、活動を通じての感想、課題などについて話がありました。また、ベストアイデア賞を受賞したEチームからは、デザインマラソンの終了後、提案した製品(U-Control)のプロトタイプを実際に製作し、ユーザーによる検証を行ったことが報告されました。

【写真9】大島誠氏による概要報告
【写真10】「48時間デザインマラソン」参加メンバーによる報告

活動成果報告会の終了後、会場を2階のブリッジに移し、交流会が行われました。交流会には多くの会員が参加し、親交を深めました。

【写真11】交流会の様子

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