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「ユニバーサルキャンプin八丈島」開催報告

2005.10.13掲載

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特定非営利活動法人ユニバーサルイベント協会理事長 内山早苗

誰もが障がいを持っている、障がいは特別のことではない。誰もが何かを持っている=ダイバーシティ(多様性)の考え方に立ち、年齢や障がいの有無に関わらず、参加者へ、そして社会全体へ向けて、「みんなが一緒にいきいき暮らせる社会」への意識を喚起し、行動を身につけられることを願って、2005年9月10日から12日までの2泊3日、ユニバーサルキャンプを行った。

豊かな自然の中で、キャンプという日常生活よりすこし不便な環境を味わいながら、さまざまな特性を持つ仲間とし、お互いに対等な関係で協力しながらサポートしあうという経験を通して、一人ひとりが尊厳を持ちながら自立・自律をめざすとともに、その輪を広げていきたいと考えて実行した。


【写真1】八丈富士をバックに記念撮影。

プログラムは、折々に「手話コーラス」などを楽しみながら、「カレーでコラボ―やさしさカレー、うまうま大会―」「海辺で“語り”を聴く」「八丈スターウォッチング」「ダイバーシティ・コミュニケーション」「キャンプファイヤー」「ユニバーサルスポーツ」等々。少しずつコミュニケーションが深まり、互いの特性の違いを理解し、知恵と工夫でみんなが一緒に楽しめるスポーツのルールづくりのプレゼンテーションを気付きの終着点と考えて実施した。

メインプログラムは、2日目の「ダイバーシティ・コミュニケーション」。太平洋を前面に、一面芝生の大潟浦で、タープテントを4ヵ所に張って、「音の部屋」「光の部屋」「動きの部屋」「関わりの部屋」を設置。その部屋の主人は、聴覚障がい者、視覚障がい者、車いす使用者、そして障がい手帳は持っていないけれど多様性のある異年齢の人たち。互いの違いを知り、その能力に驚き、不便さとは何かを知る。普段聞きたくても聞けない不思議やなぜを、部屋の主人から思い切って聞いてしまいましょうと、20分ごとに部屋を移動しながら、部屋の主人たちも他の部屋を訪れることができるよう工夫したプログラム。
 「トイレはどうやってするんですか?」
 「みんな違うんですよ、僕は、、、、、」
 「みんなお酒が強いみたいですが、酔っぱらったらどうなるんですか?」
いままで聞けなかった、素朴な疑問が飛び交う。手話ができないからと、コミュニケーションを諦めないで!と「音の部屋」では、ボードも駆使してコミュニケーション。


【写真2】2日目に行われた「ダイバーシティ・コミュニケーション」の様子。

100名いれば100の特性があることを体感できたユニバーサルキャンプは、企業研修参加者・一般参加者・スタッフ・手話通訳者含め85名。さらに八丈島では「ちょんこめ作業所」のメンバー24名も加わり、総勢109名でプログラムを楽しみ、多くの気付きと感動をお土産に終了した。

IAUDはじめ協賛・協力30企業・団体のお力をいただいたことに深謝!

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