バナー:国際ユニヴァーサル研究講座 受講生募集中

メニュー

2005年度第3回定例研究会開催報告

2005.10.13掲載

LINEで送る

「市民活動におけるUD商品開発と企業における実践事例」

9月26日、コクヨ株式会社2階コクヨホール(品川)において、2005年度第3回定例研究会が開催され、61名の参加がありました。


【写真1】会場の様子 その1

講演1 『ひょうご福祉新産業研究会によるUD商品開発』

講演1では、兵庫県立工業技術センター機械金属工業技術支援センター・稲葉輝彦氏より『ひょうご福祉新産業研究会によるUD商品開発』と題して、その観点として「ユーザーニーズ」「地域が豊かになるものづくり」という2つの視点から見た活動の報告を中心にお話しいただきました。


【写真2】稲葉輝彦氏

まず、兵庫県のUDへの取り組み概要を、時系列的変化と各組織の産業クラスター間の連携による地域活性化について説明いただきました。続いて、ご自身が世話人をされている「ひょうご福祉新産業研究会」の設立の経緯と活動内容、研究会でのUD商品開発事例として「柄の角度を調節できる包丁」と「伝統産業算盤(そろばん)のUD市場への挑戦」について、お話しいただきました。

「包丁」の開発は、リハビリセンターから届いた1枚のFAXをきっかけとして、ユーザー調査(ヒアリング)、産業化可能性調査、製品要件整理、仮説設定とコンセプト化、といったステップを経て進み、さらに商品の水平展開を含めたバージョンアップ化が図られていく様子を紹介いただきました。また、「伝統産業の挑戦」では、算盤産業の技術からリハビリテーション遊具への展開というアイデアを生み出し、次々と新商品を作りだしていく地域の産業クラスターの「力」を伝えていただきました。


【写真3】会場の様子 その2

講演2 『ユニバーサルキャンプ報告―みんなが不便なキャンプで気づいたこと―』

講演2では、NPOユニバーサルイベント協会理事長・内田早苗氏より『ユニバーサルキャンプ報告―みんなが不便なキャンプで気づいたこと―』と題して、9月10日から12日までの3日間、八丈島にて開催されたキャンプについてお話しいただきました。さまざまな立場の方々が参加されたキャンプで、盛りだくさんの催しが行われ、その中で体験することによる「気付き」も多く生まれた様子が伝わりました。(詳細報告は公式サイト「IAUDだより」の「『ユニバーサルキャンプin八丈島』を開催」をご覧ください。)


【写真4】内田早苗氏

講演3 『コクヨにおけるUD商品づくり』

講演3では、コクヨS&T株式会社事業戦略部・生形瑞絵氏より『コクヨにおけるUD商品づくり』と題して、お話しいただきました。UDの基本的な考え方(6つのUDの開発要件「機能的に」「認識しやすい」「安全に」「わかりやすい」「単純に」「お手ごろに」)に始まり、製品開発のプロセスやオリジナルの商品評価シート(PPP:プロダクト・パフォーマンス・プログラム)についてお話しいただき、具体例として「ハサミ」の開発事例について紹介していただきました。


【写真5】生形瑞絵氏


【写真6】手話通訳による情報保障

ページトップへ戻る