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21世紀のためのデザインIII、UDに関する国際会議報告 暮らしのラボの活動内容とユーザーの視点からみたUDへの取組み

2004.12.20掲載

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暮らしのラボの活動内容とユーザーの視点からみたUDへの取組み

東京電力 泉名ゆかり


<発表概要>


写真:発表する泉名さん、左は通訳の原さん

12月9日から11日まで、ブラジル・リオデジャネイロで開催された「21世紀のためのデザインIII、ユニヴァーサルデザイン国際会議」(主催:Adaptive Environments(USA)、リオ市)に参加し、13日夕方帰国しました。


私のセッションは、プロジェクトとして11日の最終日の午後2時半からのスタートでプログラムされました。


ただ、リオには「リオ時間」というものがあって、何事ものんびり、マイペース、しかも全体会議の主要スピーカーのスケジュールの都合で急きょプログラムの変更になることが続出で、私の発表も約1時間遅れでのスタートとなりました。(これ以上遅くすると帰りの飛行機に影響するので、ギリギリのつたない英語での交渉でした。細野さまフォローありがとうございました。)


発表にあたり、IAUDツアー参加メンバー他、会員企業のみなさまが全面的に協力してくださり(逐次通訳の紹介、セッション参加者の勧誘、資料の配付、会議の様子の記録等)、定員60名のカンファレンスルームが人の入れ替わりもありましたが、常に三分の二は埋まっている状態での発表でした。セッションによっては、参加者がいないため、不成立になってしまったものもありますので、各企業のみなさまのご協力には言葉にならないほど感謝しております。


今回、国際会議で発表するにあたり学んだことの一つは、自分の発表を聞いてもらうためには、積極的な自己PRを怠らないということでした。とにもかくにも自己主張しないことには発表の意味すらなく、すでに発表を終えた日本人発表者のアドバイスもあり、発表当日は手書きのポスターやチラシを貼り、前日のレセプション同様、休憩時間には手当たり次第に自己紹介して参加をお願いするといった努力をいたしました。また、印象に残るプレゼンテーションのためには、「見やすいスライド」が不可欠であります。フォントひとつとっても、日本語でのフォントと英文でのフォントでは見やすさが違いますので、プレゼンテーション資料の修正も繰り返しました。まったくもって準備不足であったことにはひたすら反省しております。


しかしながら、PR不足でセッションが未成立となったケースも散見されるなかで、無事40分のプレゼンテーションをこなすことができたのもIAUD関係者のご協力があってこそと深く感謝しております(あとで聞いた話では、次の予定のためリオを出発されるぎりぎりまで戸田評議会議長自らが「客引き」をしてくださったとか……大変恐縮しております……)


発表内容は「暮らしのラボの活動内容とユーザーの視点からみたUDへの取組み」というもので、昨年12月にIAUDの設立記念セミナーで講演したものに多少昨今の当社の取組みを付加したものとなっています。(快適な暮らしの実現こそが究極のユニヴァーサルデザインであって、その一つの解決策がラボでの情報の蓄積であり、具体例として当社がご提案しているのはオール電化住宅であるという趣旨)この会議の中で、「製品のUD」をテーマにした発表で必ず話題になったのが「ユーザーのニーズをどうやって抽出し、反映させて製品化するか」というもので、(IAUDセッションで発表した各社の多くがそれを指摘しておりました)この発表はこれらの課題への回答の一つとなったと思われます。


イギリスのヘレン・ハムリン研究所のロジャー・コールマン氏からの質問で「ラボの調査・試験結果をメーカーに返しているのか。また、その結果が反映された製品は何か完成しているのか」には、「その結果に基づくメーカーとのディスカッションは行っているが、ラボの結果を明確に反映されたと断言できる製品はまだない。が、今後そのようになるかもしれない。」と回答しました。

また、日本人代表(?)として沖電気の細野さんからも質問を頂戴いたしました。


エネルギー会社の取組みとしては、他の参加者からの発表に類似のものはありませんでした。日本で一、二と数えられる有能な通訳(原不二子氏)の手助けにより、発表の初期目的(国内外における当社の取組みについて有識者への認識度を上げること、企業・研究者との人的ネットワークの拡大)は達成できたと思われます。


その他セッションで、興味を引いたものはUDキッチンのプロトタイプの検討というものがありましたが、キッチンキャビネットの高さ、幅、キャビネット類が引き出しタイプなのかどうかといった物理的な視点での研究発表と参加者への意見収集でした。そこで使われる熱源がどうか、というところには議論が至っていませんでした(アイオワ大学の発表)。セッションの最後にみなさんのご意見を聞きたいとアンケート用紙が配付されましたので、それに安全性と熱源との観点からの提案の必要性を記入いたしました。


当日の発表後2時間後にはホテルを出発、日本への帰途に着きました。


多分に準備不足のまま、今回の国際会議に参加いたしましたが、現地でも各方面の方々にご尽力いただき、それなりの発表をすることができ、誠に感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとうございました。

社内はもとより、現地では松下電器産業現地法人様をはじめ、IAUD関係者のみなさまには大変お世話になりました。本当に多くの方々のご支援があってできた発表でした。重ねて御礼申しあげます。誠にありがとうございました。

この発表の成果はみなさんと共有し、2006年に向けてさらに「私たちにできること」を蓄積してまいりたいと思います。


つたない内容ですが、とり急ぎご報告といたします。


なお、発表の様子が業界紙であります「電気新聞」の12月15日号に掲載されましたことをあわせてご報告いたします。


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