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来賓ご挨拶 村木厚子内閣府政策統括官(共生社会政策担当)

2011.03.20掲載

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今日は、国際ユニヴァーサルデザイン会議の成果報告会にお招きいただき、本当にありがとうございます。浜松の会議にも参加をさせていただき、いろいろなブースを見学し、大変勉強になりましたし、元気をいただきました。今日はまた、その成果についてしっかり総括していただけるそうで、大変意義深い会合だと思います。


せっかくここに来ましたので、少しだけ国の動きを話したいと思います。
今、私ども、ちょうど障害者基本法の改正をしようということで、議論をしております。
今まで、障害者の政策や基本的な法律は、どうしても障害者の福祉を増進しよう、障害者の人たちに、手厚い施策を差し上げられるように、という気持ちが関係者に、どうしても強くございましたが、今、行われている議論では少し方向が違っておりまして、障害のある人も、障害のない人と同じように地域で暮らし、そして権利の主体として、その人格や個性が大事にされて、ともに暮らせる、ともに支えながら生きていける、共生の発想を色濃く出していけないかという議論が進んでおります。


障害の定義そのものも、何か身体的な、あるいは精神的ハンディがあるから障害ということではなくて、そういうものがあって、一方で、社会が障害を乗り越えるための仕組みがまだ整っていない、「ご本人の問題と社会の状況との相互作用の中で出てくるものが障害である」という考え方に変えていこうというような議論がされています。


その意味では、本当にユニヴァーサルデザイン、共生社会といった言葉が、これから大事になる、日本の社会をつくっていく上でキーワードになることが見えてきているわけでございます。 ユニヴァーサルデザインを広める皆様方の活動が、これから日本の中で大変重要になるだろうと思います。


そして、さっき山本会長からお話がありましたように、日本がそういうものをしっかり育てていくことで国際貢献もできていくということだと思います。
この活動がこれから大きく、さらに発展していくこと、そして実は先ほど、打ち合わせのときにお話ししていたのですが、勉強する、研究するというところから一歩進んで、実践する、物事を創り出していくところまで、どんどん進めていきたいねと話していました。
そういうふうに国も協力していきたいと思います。
横浜、京都、浜松という歴史が、先程、会長からもありましたが、さらに次はまた大きな進展があることを心から期待し、また国の施策もそれに負けないように一生懸命、前に進めていくことをお約束したいと思います。


最後になりましたが、今日実は私も殿下にお目にかかるのを大変楽しみにしてきました。ちょっと残念ではありますが、まずはご健康が第一です。改めて、殿下のご尽力に心から御礼申し上げ、山本会長はじめ主催者の皆様にも御礼申し上げて、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございます。


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