IAUDアウォード2012は34件(海外からの応募2件)の応募があり、2012年10月、IAUDアウォード2012審査委員会による厳正且つ公正な審査の結果、「特別賞」、「大賞」、ほか各部門の「金賞」および「銀賞」として11件を選定しました。
そして、「第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議2012 in 福岡」において、表彰式及び、金賞以上の受賞者によるプレゼンテーションが行なわれました。
「IAUDアウォード2012」各賞
■特別賞/寬仁親王賞
『株式会社リコーにおける東日本大震災被災地復興支援活動』
株式会社リコー
【概要】
一人でも多くの方に「安全」と「安心」「心地よさ」を提供することを心がけた活動として、東日本大震災での被災地復興支援活動を生活者の観点から実施した。特徴は、リコーグループ全体で連携し、グループ各社の強みを生かして継続的に支援できる体制であること。また地域に密着した自主的な活動として、自ら継続できることを狙いとした。
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■大賞/経済産業大臣賞
『納得工房体験型研修とSH-UDマスタープランナー制度によるUD啓発活動』
積水ハウス株式会社
【概要】
納得工房は、五感をフルに活用した体験から、子どもから大人まで様々な来場者に対して、住まいのUDについて、住み手・作り手が同じ立場で考え、気づきを促し、住まい作りの大切さを共有する場である。また社内教育の場としてUDを実践・推進する「SH-UDマスタープランナー」を育成する研修を実施している。
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■事業戦略部門 金賞
『ソーシャルインクルージョンを目指した花王の取り組み』
花王株式会社
【概要】
生活用品メーカーとして、UDへの取組みは責務である。例として、シャンプー容器の「きざみ」を開発し、ISO規格にもなったことがあげられる。昨年、「花王UD指針」を策定。ソーシャルインクルージョンを目指した活動を全社推進し、「字幕つき」TVCMは実験中だが、自社ガイドラインを策定し普及に貢献していく。
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■教育部門 金賞
『デザイン学部におけるユニヴァーサルデザイン教育と一般への普及啓発活動』
静岡文化芸術大学
【概要】
大学設立以来、UDを教育理念の中心としてきており、複数の履修科目を設けてさまざまな角度から教育効果があがるように努力してきた。また、県民・市民を対象とした国際シンポジウムなどをほぼ毎年のように開催し、その記録は出来るだけ公開するようにしてきている。
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■教育部門 銀賞
『アジア初の学生を対象としたユニヴァーサルデザイン振興のためのデザインコンテスト「UD AWARD」の開催及びその影響』
財団法人自由空間ファンデーション
【概要】
「UD AWARD」は財団法人自由空間教育ファンデーションが2006年に立ち上げたUDへの理解促進を目的とした、学生を対象とする毎年開催のデザインコンテストである。台湾のUD認知度の向上に大きく貢献した本アワードは、昨年まで、延べ4000件もの作品が集められ、その影響により、2010年から、台湾の多くの学校ではUDのことを正式に授業に取り入れることとなった。さらには、台北市はじめ、多くの公的機関もUDを政策の主軸に据えるようになった。
■非常時配慮デザイン部門 金賞
『いつもの便利×もしもの備え』
パナソニック株式会社
【概要】
震災以降、普段の暮らしの中で便利に使いつつ、地震等の突発的災害時にもすぐに使える商品が求められている。特に重要な照明・情報・電源補給にフォーカス、コンパクトソーラーライト・無接点インテリアライト・充電式ランタン・充電式ポータブルワンセグテレビ・ポータブル電源の5機種を開発し、非常用商品の普及に貢献。
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■非常時配慮デザイン部門 銀賞
『非常時の電源供給機能を備えた、次世代モビリティ“非接触給電大型ハイブリッドバス”』
日野自動車株式会社
【概要】
非接触給電ハイブリッドバスは、環境負荷の少ない複数のエネルギーでフレキシブルな運行が可能な公共交通であり、有事のときには電力供給の機能を併せ持つ、低炭素社会の実現に向けた発展性のある次世代モビリティである。
■コミュニケーションデザイン部門 金賞
『ゲーム機等を応用した情報保障スタイルの推進』
森 直之
【概要】
聴覚障がい者への情報保障方法として、音声情報の文字化がある。従来の情報保障ソフトウェアの仕組みでは、パソコン利用が必須、移動範囲の制約、機器重量、維持コストが課題であった。本ソフトウェアは2006年よりゲーム機搭載のブラウザを活用した情報保障の仕組みを考案し上記問題をクリアした。
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■コミュニケーションデザイン部門 銀賞/福岡市長賞
『「いろはにっぽん 生活応援パック」日本在住外国人のための多言語生活ガイド』
株式会社ラーンズ(ベネッセグループ)
【概要】
日本入国から生活までの「いろは」が満載!在住外国人のための「いろはにっぽん 生活応援パック」には、日本での暮らしを支援する「生活いろは手帳」、緊急時の連絡先などをまとめた「いろはシート」、病院で役立つ「いろは問診表」がセットに。いずれもやさしい日本語と、やさしい英語版、中国語版、ポルトガル語版で展開。
■プロダクトデザイン部門 金賞
『センシティブユーザー参加型デザインアプローチ「人々の感性の覚醒を目指す持続的なユニヴァーサルデザイン」』
コクヨファニチャー株式会社
【概要】
公共施設用家具の企画及び開発を行うためのデザインアプローチの実行。障がいを持つ人々をより生活に対し敏感な「センシティブユーザー」と捉え、ユーザーとの対話や現場調査を通じて課題を抽出し新たな価値を協業形式で提案した。結果、障がいを持つ人以外も使い易く競争力のあるオリジナリティーの高い商品を作ることができた。
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■プロダクトデザイン部門 銀賞
『ダブルヘッドベース・アイロン』
パナソニック株式会社
【概要】
アイロンのかけ面を前後とも同じ先端形状にすることで、初心者を含む幅広いユーザーに上手に楽に使用いただけるアイロン。
1)方向転換が要らず、シャツ1枚で約20%の時短を実現
2)アイロン持ち上げ回数が大幅に減るため、体への負担が少ない
3)方向転換やバックした時のかけじわを作りにくく、仕上がりも確認しやすい
表彰式
「第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議20102in 福岡」の最終日10月14日に、「IAUDアウォード2012表彰式/プレゼンテーション」が開催され、岡本一雄組織委員会会長による表彰状授与が行なわれました。
特別賞/寬仁親王賞 (株)リコー
審査委員長の講評
表彰状授与に続き、審査委員長のロジャー・コールマン氏(英国王立芸術大学院名誉教授)よる講評がありました。
審査委員長による講評
受賞者によるプレゼンテーション
表彰後、金賞以上の受賞者による受賞テーマに関するプレゼンテーションが行なわれました。
パネル展示
「第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議 2012 in 福岡」展示会場において、受賞内容のパネルが展示されました。
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