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特集:towards2010「The White Imperative ~人間の多様性に対する我々の責務~」2/3

2010.05.24掲載

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主な違い/障害と我々の軽視

我々は通常身体的能力や精神的能力についての違いに焦点をあてますが、その他についてはないがしろにしています。

  1. 身体的能力
  2. 精神的能力
  3. 年齢
  4. 先天異常(アノマリー)
  5. 性差
  6. 社会階級
  7. 人種
  8. 民族性
  9. 宗派
  10. 読み書き能力(リテラシー)
  11. 言語
  12. 文化

UDは将来の統合された社会へ向けての我々の責任です

責任には次の段階があります。

1. 個人の責任

  • “同情”を避ける。必要なのは思いやりや共感。違いをないがしろにするのではなくそれを認め受け入れること、たとえば男性と女性。
  • 互いの価値を高めようとする心
    高齢者には豊富な経験や蓄積された英知があり活用されるべき。資金や時間もあり、時には若者や子供に助けとなる評判やコネを持ち、同時に若者は身体介護や時間を共にしたり愛情を与えることができる。
  • 包括的な環境や製品に関する意識

2.組織での責任

  • “人との違いを認めて愛し生活すること”を小学生から教育することが必要。
  • デザインスクールでは全員が“相違を受け入れる”ことについてのプロジェクトに最低ひとつ参加するべき。
  • “多様性へのデザイン”の学部を設けるべき。
  • 多様性へのデザインの修士大学院

3.企業の責任

  • UDプロジェクトへの様々な方法での財政支援
  • 雇用政策、工場、オフィスなどでUDを採用し良い見本となること。

4.政府の責任

  • UDを促進する政策の導入
  • 政策の促進
  • 税優遇などのインセンティヴの提案

人口統計:インドと世界

医療の向上で平均寿命は伸び死亡率は減少しました。また新しいライフスタイルにより出生率は減少しました。人口統計によると60歳以上が世界で毎月120万人増加し続け、このままいけば2050年には人間史上初めて老人が子供の数を上回ります。

大多数の国では劇的な変化が予想されます。2050年には60歳以上の中国人が4億人ですが、一方その年に日本の全人口はたった6,900万人です。

国連の調査によると、現在インドの60歳以上の人口が全人口に占める割合は7.5パーセントですが、2050年には20パーセントに達すると予想されています。

世界で6億人以上が何らかの障害を抱えて生活しています。その中で4億人以上が私が多数世界と呼んでいる発展途上国で生活しています。

インドには世界の障害者人口の3分の1つまり6,300万人が生活し、これは英国の総人口5,900万人を超えています。地方の障害者は都市部の障害者の3倍です。インドのグローバリゼーションは都市部に高成長をもたらしましたが、地方ではインフラの整備不足と貧困をもたらしています。インドは世界で最も若い国ですが、子供のケアができません。高齢者人口は増加していますが合同家族システムは崩壊しています。インドは女性が長として支配していますが、その女性人口が減少しています。現在これは表立って問題とはなっていませんが今後重要な懸案事項となります。インドはこのように様々な要素を抱えており、社会的にも技術的、経済的にも途方もない変遷を遂げようとしています。前産業文化、産業文化やIT文化が、時には大きな調和をもって、時には混沌として共存しています。インドのUDに向けての活動は他の国々に比べると些少であることはうなずけます。

≪次のページに続きます≫


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