サステイナビリティ
〜安全・安心なエネルギー資源

大屋 裕二
九州大学応用力学研究所所長/新エネルギー力学部門風工学分野教授
Yuji Ohya
Director, Professor, Section of Wind Engineering, Research Institute for Applied Mechanics, Kyushu University: Japan
風力エネルギー(広く流体エネルギー)の有効利用を図るため、高効率なレンズ風車およびレンズ水車を考案した。これは単純な「輪っか」の集風体(風レンズと呼ぶ)を回転ロータにかぶせるだけで2-3倍の発電量を取得できるユニークな風車・水車である。とても静かな風車であり、バードストライク、雷害の問題もクリアできる。景観性がよく周囲の風景に溶け込む美しさがある。再生可能エネルギーの比率を高めるためには、日本では、移動可能で係留可能な大型洋上浮体に風力機器、太陽光パネルを設置することが適している。将来プラン(洋上浮体式複合エネルギーファーム)では、浮体上で風力、太陽光の自然エネルギー、浮体の海面下では潮流、波力などの海洋エネルギーを取得できる高密度複合エネルギー洋上ファームを構想し、博多湾に直径18m程度の浮体を浮かべ、浮体式複合エネルギーファームの一歩を踏み出した。