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開催趣旨

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UD2012テーマ

安全・安心~ユニヴァーサルデザインの基本を考える


開催趣意

2011年9月13日


 国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD:総裁 寬仁親王殿下)は、2012年10月、福岡市において「第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議 2012 in 福岡」を開催いたします。

 2011年3月11日に起きた東日本大震災(大地震及び巨大津波)により、東北三陸海岸地域の市町村は壊滅的な被害に見舞われました。死者・行方不明者の合計は約2万人に達し、死者の92.5%にあたる約1万3000人が津波による水死で、死者の65.2%は60歳以上でした。一方、いつ発生しても不思議ではないとされている東海・東南海・南海大地震が連動して起こった場合の被害は今回を遥かに上回ると想定されています。

 太古の昔から、1000年に一度、あるいは、30〜60年ごとに繰り返される大地震や大津波、そして毎年のように発生する台風や集中豪雨で生じる洪水や土砂崩れ等の自然災害を何とか克服しながら、私達は連綿と社会生活を営んできました。しかし、その陰で、高齢者や障害者、そして子ども等、弱い立場に置かれた多くの人々が常に犠牲になってきたのも事実です。

 IAUDは、その設立趣旨の中で「一人一人の人間性を尊重した社会環境づくりをユニヴァーサルデザインと呼び、使い手と作り手の関係を再構築することで、社会のすべての面に適用されるべき人間中心のしくみ作りを急ぐ」と提言しましたが、人間性の尊重や人権以前に、基本的な生命の安全が脅かされているという現状を再認識したのです。

 今回の震災で私達は多くの教訓を学びました。家族や知人の安否を確かめるため、非常時にこそ機能してほしい情報コミュニケーション、高齢者や障害者の生命を守るアクセシビリティ及びモビリティ、子々孫々の将来に渡り安全安心なエネルギー政策、生命と財産を守るシェルターとしての住まいや職場、「防災」や「減災」を踏まえたコミュニティのあり方等々、インフラや産業構造、そしてライフスタイルや社会システム及び制度のあり方を含めた、「安全・安心」という、いわばユニヴァーサルデザインの底流にある基本的概念をもう一度捉え直し、社会生活全般に渡る総点検を行なわなくてはなりません。これは、東日本だけでなく、日本国民のすべてにとって必要な最優先検討事項であり、導き出される解決策は、世界中の多くの人々の生命の安全と福祉向上にも貢献することなのです。

 第4回目となる今回の会議では、「安全・安心〜ユニヴァーサルデザインの基本を考える〜」とのテーマを掲げ、国内外の参加者の活発な意見交換と相互交流を通して、持続的、かつ自発的な行動を促しながら、さらに質の高いユニヴァーサルデザイン社会の実現に向かって挑戦いたします。

 ぜひ、これらの趣旨をご理解賜り、さまざまな立場の方々の幅広いご支援とご協力、そして積極的なご参加を衷心よりお願い申し上げます。

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第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議 2012 in 福岡 事務局
e-mail : info@iaud.net
Fax : 045-901-8417
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