パトリシア・A・ムーア
ムーア・デザインアソシエイツ代表：米国
公共交通・インダストリアルデザイン
Patricia A Moore
President, MooreDesign Associates : USA
ムーア氏は国際的に著名な老年学分野の学者、デザイナーであり、消費者の生涯にわたる行動と要求に関する第一人者。1979年から1982年には、80歳を超える老女に変装してアメリカ、カナダを旅するという、奇抜かつ大胆な実験を試みた。老化にともなう感覚的変化を模擬的に作り出すよう自身の体に手を加え、人々や製品、環境に高齢者として対応した。
彼女の活動は、研究、製品開発と製品デザイン、環境デザイン、パッケージデザイン、交通デザイン、市場分析や製品ポジショニングなど、広範囲にわたる。
ムーア氏は、ロチェスター工科大学より工業、環境、通信デザインで学士号、コロンビア大学より心理学およびカウンセリング、老年学の修士号を取得し、ニューヨーク大学医学部で身体力学の先端的研究も手がけた。
国際的な場での講演やメディアへのゲスト出演も多く、数々の論文も発表している。著作は「DISGUISED(邦題：変装―私は3年間老人だった)」。アリゾナ州立大学で工業デザインの助教授も務める。
2000年には、工業デザイン専門誌「ID」より「最も社会意識の高いデザイナー40人」に挙げられたほか、同じく2000年にニュース編集者と報道機関の協会から「アメリカで最も重要な女性100人」に選ばれた。ABCワールドニュースは「新世紀を象徴するアメリカ人50人」に選び、特集で取り上げた。
