メニューへジャンプ
現在地 : ホーム セッション概要 S-01: UDのグローバル展開
ここから本文

世界的取り組みの土台

フランセスク・アラガイ

デザインフォーオール財団代表:スペイン

Francesc Aragall

President, Design for All Foundation : Spain

Profile >>


「自由、平等、友愛」を掲げたフランス革命は、人間としての尊厳と個人の権利を認識する種を播いた。

しかし、現実には自らの権利を存分に行使できない人が大半であることは周知の事実である。貧困、インフラの不備、世界に広がる不平等、武力紛争、ひいては認識や感受性の欠如、文化に対する固定概念はとどまることがなく、いわゆる先進国と言われる国でも、社会の提供するものを存分に楽しむことができない人は多い。

人間としての尊厳を守るために戦う運動の歩みを振り返ると、以下の共通点が見えてくる。


権利:

  • 幸せにとって必要な環境、製品、サービスを利用できる権利
  • 個人および集団の違いが尊重される権利
  • 個人・地域独自の可能性を育む権利

義務:

  • 以上の権利を尊重しその行使を推進する義務
  • 後世のために環境を保全し、生物多様性を保護する義務
  • 社会の発展のために自分たちの能力をささげる義務

ユニヴァーサルデザイン、デザインフォーオール、インクルーシブデザイン、人間中心設計、ユーザー中心設計、Conception Universelle、Design d’Utenza Ampliataなどは、上記の権利や義務に完全に整合するものであり、上記の権利や義務を果たす実用的手段・方法をもたらすものと考える。

その呼び方は何であれ、取り組みは統一する必要がある。

そして、そのために次のような姿勢を育む必要があると考えるに至った。

  • 共感(立場を変えて考える)の姿勢
  • 共通の幸せを追及する革新的社会を共に実現する土台として、官民、一般市民の提携を推進し発展を共有する姿勢


ユニヴァーサルデザイン、ユニヴァーサルチャレンジ: 21世紀における人間中心デザインの進歩

ラーマ・ギーラオ

王立芸術大学院ヘレンハムリンセンター副所長:英国

Rama Gheerawo

Deputy Director, Helen Hamlyn Centre for Design, Royal College of Art: UK

Profile >>


人間中心というアプローチはユニヴァーサルデザインの根幹をなすものであり、すべての人の生活を向上できる社会の実現や、差し迫っている今世紀の社会・環境問題の解決に向けて果たすべき重要な役割を担っている。今回のセッションでは、手法を考案し、戦略を立て、学んだことを取り入れ、 眼前に新しい道を切り開いて行こうとする中で生じる問題を中心に論じ、ユニヴァーサルデザインの価値の概要を説明し、ユニヴァーサルデザインが世界という枠組みの中で良い変化の起爆剤になっていくにはどうしたらよいかについて考察する。また、このアプローチと産業界、政府、デザイナーとの関連性について論じ、ユニヴァーサルデザイン界が直面している問題について概説する。冒頭では、現代社会の現状に関する理解とともに、人々が日々取り組んでいる問題について、続いてユニヴァーサルデザインにおける進化、変化、そして新たに貢献が出来る局面について説明する。また、「デザインフォーオール」や「インクルーシヴデザイン」といった様々なアプローチの共通点についても論じ、「全世界における人間中心のアプローチを集めて一元化し、そこからメリットを得るにはどうしたらよいか」について考察する。実践的方法およびその例も紹介する。


本文終わり
ここからメニュー

第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議2012 事務局
e-mail : info@iaud.net
Fax : 045-901-8417
メニュー終わり