大会宣言
2011年3月11日に起こった大災害は、
抗いがたい自然の力と、
それを乗り越えていく人びとの強さを、私たちに教えた。
非常時には誰もがそれぞれの困難に立ち向かわなければならないということを学んだ私たちは、
ユニヴァーサルデザインの考え方の原点に立ち帰り、
人びとの間の隔てを取り除き、私たちみんなが生きる喜びを実感できる、
新しい社会の構築に歩み出さなければならない。
地球に負担をかけない技術。
持続可能な社会を創る技術。
特定の人を不利な立場に追いやらない技術。
人びとの幸せを支える技術。
それらの技術をどうデザインして使いこなすかは、
私たち「人」にかかっている。
寬仁親王殿下のご遺訓にあるように、それは私たちが一生をかけるに値する命題である。
一人ひとりの力は小さくても、
それをつなぎ合わせると大きな力になることを私たちは知っている。
私たちはさまざまな価値観を超えて手をつながなければならない。
安全・安心な社会のために、
私たちの小さな力とユニヴァーサルデザインの考え方が
大きく貢献できることは明らかである。
そのことを確認して、この会議の成果としてここに宣言する。