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KS-08: 特別講演・報告

ノルウェーのUD

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ノルウェーのUD:境界を押し広げ、国の考え方を変える

オンニ・エイクハウグ

ノルウェーデザイン協議会代表:ノルウェー

Onny Eikhaug

Program Leader, Design for all, Norwegian Design Council: Norway

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私たちは国全体の考え方を変え、その国を2025年までにユニヴァーサルデザイン化することは可能だろうか。これは、ユニヴァーサルデザインを日常化することを目指して、ノルウェーが取り組んでいるチャレンジである。ノルウェーは現在、ユニヴァーサルデザインが法制化されている唯一の国であり、公共のスペースからウェブサイトに至るまで数多くの場所や状況でユニヴァーサルデザインが法律で義務づけられている。これを推進する重要な枠組みとなっているのがノルウェー政府のユニヴァーサルデザイン行動計画である。この行動計画は、平等と包摂に関する人権を法制化する上でのパラダイムシフトである。

講演では、ノルウェーにおいてユニヴァーサルデザインがますます重要視されるようになってきた要因を概説し、女性の社会進出の経緯の他、ジェンダー、障害、人種、年齢に関する包摂と差別撤廃に関連した重要な出来事など歴史的背景を説明する。さらに、成功事例や障害要因を含め、ユニヴァーサルデザインの最近の動向を概観する。政府や王室のスピーチを視覚化してそのメッセージを明確に伝える映像とともに、実例やケーススタディを紹介する。デザイナーや研究者個人、組織あるいはセクターに働きかけるだけでなく、「どうしたら国を変えることができるか」という、より大きな課題に取り組むアプローチを概説する。


「視覚障がい者の眼を通して見る」
視覚障がいを持つキュレータ、ディータ・シアウによるユーザの視点

ディータ・シアウ

ノルウェー視覚障害者協会:ノルウェー

Dhita Siauw

Project developer, Norwegian Associates for the Blind and Partially Sighted: Norway

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ノルウェーの一流写真家の作品やノルウェーの巨匠エドヴァルド・ムンクの作品を通じて、さまざまな眼病を経験する。

講演では、中心的な公共の場で芸術作品や情報を展示することによっていかにして一般市民に働きかけ、一般市民の意識啓発に努めることができるか、また、社会的メッセージを伝えるとともに商業的価値も伴うイベントをどのように作り上げることができるかを中心に話す。

一般市民の意識啓発は、ユニヴァーサルアクセスとユニヴァーサルデザインの根幹を成すものである。多くの障がい者にとって最大の課題は、自分の障がいの身体的側面にいかにして対処するかにあるのではなく、思い込みや決めつけにあふれる世界にあっていかにして交流し、コミュニケーションをとり、自己を表現するかなど社会的障がいに対処することにある。

ユニヴァーサルデザインにおいて効果的な解決策を生み出すためには、ユーザの視点を理解することが不可欠である。

講演では、障がい者のアイデンティティについても重点を置いて取り上げたい。
障がい者とはどのような人たちをいうのか。私たちは自らをどのように描写するのか。
そうしたセルフイメージはユニヴァーサルデザインの活用にどのような影響を及ぼすのか。


(2010年10月31日現在)
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国際ユニヴァーサルデザイン会議2010 事務局
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