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東京造形大学教授 : 日本

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サステナブルデザインとユニバーサルデザインの成果が最も顕著に現れるのは、自然災害時ではないだろうか。そこでは全ての人間がアクセシビリティを欠いた障害者であり、あらゆる施設と製品がユニバーサルデザインであることが求められる。われわれは言ってみれば地球環境の脅威に直面する潜在的被災者であり、そのような緊張下で可能な限り身軽に余裕を持って生きるすべを身につけなければならない。
もし、現在われわれの生活環境に氾濫する膨大な商品群をもっと使いやすく、もっと便利にと、新しい商品に置き換えたり、新たな機能を付け加えたりする作業がユニバーサルデザインだとすればサステナブルデザインの考え方と相容れないことになる。むしろ過剰な製品機能や複雑化しすぎた情報システムを整理し、よりシンプルにすることで使えるようにしなければならない。
個々のユーザーの使用条件は基本的には全て異なると考えるのが普通だから、使用状況による違いも考えると、無限のバリエーションがあってしかるべきなのだが、資源と空間のキャパシティには限りがあり、今でもものが多すぎるのだから、物を増やすよりは知恵と工夫で何とかすることを考えたほうが良い。イマジネーションを駆使して、機能のフレキシビリティや代替手段の用意といったソフト面でのサポートを強化する必要がある。その中には最も効果的な対策としての人的支援も含まれる。
われわれは地球資源の消費を可能な限り抑えながら、シンプルに暮す時代に入ろうとしている。しかし、社会的公正性の上から、その物質的にシンプルな社会からの脱落者を出さないよう配慮しなければならない。
サステナブルデザインは社会的に公正であるべきである。社会的公正とは地球上のあらゆる社会に暮す人々の基本的欲求にかなうよう留意することである。社会的公正には食糧、水、シェルター、生活費、幼児労働および強制労働の中止、教育の提供、基本的医療および、それ以上の事柄を含む。

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東京大学生産技術研究所教授:日本

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前提

全てのサステナブルデザインはユニバーサルデザインであり、全てのユニバーサルデザインはサステナブルデザインでなければならない。

科学的背景

  • 2006年頃は 生物種の大量絶滅回避のポイントオブノーリターンか?
    グリーンランド氷床全面融解開始のポイントオブノーリターンか?
  • 2008年 日本でG8サミット
  • 2010年 上海で国際万博
  • 2012年 第3回地球環境サミット
  • 2016年頃に 気温上昇1.5℃ 突破か?
    人類の気候危機回避のポイントオブノーリターンか?
  • 2028年頃に 気温上昇2℃ 突破か?
    数十億の人が犠牲になるか

結論

  1. 人類の生存は生態系/多様な生物の存在に完全に依存している。
  2. したがって気温上昇を2℃ではなく1.5℃以下に抑制して他の生物種を保全すべきである。
  3. 今年、2006年が2016年に1.5℃突破のポイントオブノーリターンではないか?

そうすると今年、行動を起こさなければ手遅れになる危険性がある。


万国のデザイナーはサステナブル・デザインに決起せよ!

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