前に機会をいただき、最近では定着している「子育て支援センター」におけるアート(遊具)を創作したことがあります。捻り出したミッションは、「五感で楽しめるアート」です。悩んで悩んだ末に出てきたコンセプトなので、お客さんに説明するときは、思わず熱が入ってしまいました。
モノを生み出すことは人間の「苦しみ」であり、「楽しみ」でもあります。そのときは、天地がひっくり返るほどに悩みました。建築家のコンセプトを基に、実際に作り上げるのは見た目よりつらい作業で、頭で考えていた通りにボールが転がってくれなかったり、音が出なかったりと、四苦八苦の連続でした。お客さまからは、厳しい意見をいただきましたが、それがときに相乗効果をもたらすこともありました。そんなときは、職人魂にスイッチが入り、徹夜してしまいます。
幼児とお母さんが一緒になって楽しんでいる笑顔を見ると、ましてや中学生まで楽しんでもらえると、完成したときの達成感は大きなものがあります。あとから思い返せば、これもユニヴァーサルデザインだと思う今日このごろです。
(文・夢は世界に通じるアーティスト)
※この文章は、2008年2月15日発行のゆうまぐ[第75号]に掲載されました。
<掲載日:2008年02月28日>