唐突ですが次の文章をご覧ください。
「この車両が最後部の時、平日7時30分から9時00分まで北千住を発着する列車で東武動物公園→北千住→日比谷線内の区間が女性専用車となります。なお、日比谷線内では、9時00分をもって女性専用を終了いたします。」
東京メトロ日比谷線に表示されている女性専用車両の説明文です。この文を一読してすぐに内容を理解できる方が、どのくらいいるのでしょうか? 私は、しばらく何を言わんとしているのか、理解できませんでした。単に文章理解力が不足していると言われれば、その通りなのかもしれませんが…。
私がIAUD広報Gの活動に携わるようになって、はや2年。この間、まったくのUD初心者であった私も、最近は何かとUD視点で発想する癖が染み付いてきました。特に印刷物のUDガイドラインを研究している身として、情報表示の仕方が気になります。そんな時、ふと目にしたこの文章。
文章を複雑にしている一因が「相互乗り入れ」というやつです。実はこの日比谷線、上の文章から推測できるように「東武線」「日比谷線」「東急線」の相互乗り入れを実施しています。そして「東急線」の区間では「日比谷線」とはまったく異なる車両が、女性専用車両として設定されています。
つまり、毎日通勤で利用している人ならいざ知らず、初めてこの電車に乗る人や普段あまり鉄道を利用しない人にとって、この文章はちょっと厳しい。そう思うのですが、皆さんはいかがですか?
女性専用車両の表示は、わかりやすくして欲しいものです。間違えて乗ってしまうと、とても気まずいものがあります。私も大阪で、あわてて乗った車両が、「女性専用」だったことがあります。
最初はまったく気付かず、「やけに女性が多い車両だなぁ」と思っていたのですが、何とも言えない冷たい視線と嘲笑含みの嫌な空気が…と、その時初めて女性専用車両と気付いたのです。でも、乗車する際にはどこにも表示は無かったような気がしました。あわてて次の駅で降り、周囲を見渡すとホームの床に大きく表示されていました。
「女性専用車両」
でも、急いでいる時、ホームの床を見る余裕なんかないっすよ!
(文・唄う日比谷線)
※この文章は、2007年2月28日発行のゆうまぐ[第56号]に掲載されました。
<掲載日:2007年02月27日>