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ヨッパライにも愛の手を



この時期は、クリスマス、忘年会、新年会などお酒を飲む機会が多いですよね。肝臓をいたわってあげなければと思いつつも、何かと理由をつけては飲んでいるような。


ついつい深酒をしてしまい、記憶が定かでないこともしばしば。皆さんも、お酒を飲んでの失敗談をお持ちではないでしょうか?


普段乗り慣れない電車で帰ったときのことです。いつも通りにパスネットを改札機に通そうとしたら
「ピンポン ピンポン」
 あれ、おかしいな? 何度やっても
「ピンポン ピンポン」
 …? もうっ、静電気かしら…と、駅員さんのいる窓口に行ってパスネットを出したら
「ここはJRなので、パスネットは使えないのですよ」

ヨッパライは、JRと東横線の区別がつかないようです。


まだ20代の頃、会社帰りに同僚と飲んだ帰りの電車で、つり革につかまって本を読んでいたら、前の優先席に座っていた白髪の紳士が席を譲ってくれました。意味が分からず、「結構です」とお断りしたのですが「あんた、心配で見ていられないよ」と言われました。もちろん、自分は酔っているという自覚はまったく無く、ただ本に夢中になっていただけだったのですが…。

ヨッパライは、おとなしくつり革につかまっているのが困難なようです。

そういえば、先日、渋谷のセンター街を通りかかったとき、初老のサラリーマン風の男性が、道端で倒れていました。人通りの多い道で、すぐそばにはチラシを配っている人やたむろしている若い人たちがいるのですが、皆知らぬふり。見過ごすわけにはいかなかったので、「大丈夫ですか?」と声をかけましたが、返事がありません。
小雨が降っていてその男性もすっかり濡れそぼっていました。「風邪を引きますよ」と言って腕を持って起こした刹那、
「よう、おねいちゃん、俺と飲みにいかねぇか」

ヨッパライに必要なのは、助けよりも"おねいちゃん"のようです。


人間は、酔っぱらうとさまざまな困難にぶち当たります。世の中のUD化がもっと進めば、ヨッパライにもやさしい社会が実現するわけですね!


お酒は人類の歴史の名脇役であり、文化でもあり、生活のエッセンスでもあります。しかし、酔って犯罪に巻き込まれるケースも多発しています。酒は呑んでも呑まれるな、ほどほどが良いようです。


(文・酔いどれ天使)

※この文章は、2006年1月13日発行のゆうまぐ[第33号]に掲載されました。

<掲載日:2006年01月13日>