会社の「書道部」ができて16年。以来、習字を続けている。毛筆文化は中国から来たとはいえ、かなは日本特有の文化である。その文体の基本は縦書きにある。
でも、今使っている「ワード」や「エクセル」で文章を作る時は、横書きが主流。昔、アメリカ駐在から帰国した会社の先輩が、3歳の時から帯同赴任していた息子が帰国した直後、国語の教科書を横に読んだという話を聞いた。
ある雑誌に、学生に作文を縦書きで書かせた時と、横書きで書かせた時の違いを実験した記事があった。結果、縦書きで書いた文章の方が情緒的で、横書きの方が客観的になったという。すべての人に当てはまらないとは思うが、どうも私は横に字を書く時に、縦で書く時よりも文章が短くなるような気がしている。逆に、縦で書くと長くなる傾向だ。
習性は時代と共に変わるはずだが、私は和式トイレ派だし、和式トイレ自体もいまだに社会の中から消え去っていない。日本の新聞が縦書きにこだわることが、その象徴なのかもしれないが、いつか横書きになる日が来るのだろうか。
いずれにしても「自然界に直線はない」と聞いて納得した。IT時代に逆らって何かあると毛筆で書いている自分が、自然を守っている(?)ことを誇りにしていきたい。
(文・中年書道部員)
※この文章は、2005年3月30日発行のゆうまぐ[第18号]に掲載されました。
<掲載日:2005年03月30日>