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私とスポーツとUDと


学生時代は、ずっと競技スポーツをやっていたのに、社会人になると生活の中にスポーツを取り込むこと自体大変である。スクールに通ったり、休暇にスキーに出かけたりと、特別に時間をつくらないと難しい。

運動不足も重なって、思い切ってトライしたのが、体操競技のボランティアコーチ。知的発達障害のある人々の自立と社会参加を目指し、日常的なスポーツプログラムと、その成果発表の場である競技会を提供する国際的なスポーツ組織である。

競技の経験もあり、多少なりともコーチの経験もあったので、意気揚々と参加したが撃沈。恥ずかしながら、これまで知的発達障害の人と接する機会がなかったため、戸惑うことばかりだった。ボール運動…と思ったら、ボールにかじりついてしまう子ども。マット運動…と思ったら、マットのスポンジをむしってしまう子ども。私の中にある「スポーツの常識」が崩れ出した瞬間だった。なかなかコミュニケーションが取れず、あるお母さんに相談したところ「難しく考えず楽しむことが一番!」と一言。大切なことを忘れてしまっていた自分に気づいた。

先日、この組織の競技大会が行われた。体操以外にも、陸上、卓球、ボーリングなど様々な競技があって驚いた。しかも
それぞれのスポーツ競技に、より多くのアスリートが参加できるようルールや器具に工夫がなされていた。これこそUD的スポーツ。そして競技会を支えるのも参加者の家族、ボランティア、行政、企業、まさにUD型イヴェントだと感じた。

若い頃は自分自身が汗を流していたが、スポーツを楽しむ環境を広げる、そんなスポーツ生活もいいものだな(そんな歳になっちゃたな)と、子どもたちの笑顔を見て実感している。

(文:ビアンカ・パノバ)

※この文章は、2005年1月14日発行のゆうまぐ[第13号]に掲載されました。

<掲載日:2005年01月14日>