メニューをスキップして、記事本文へ
ここから記事本文です

「素材・材料メーカーからのUDへのアプローチ」杉井新治理事(住友スリーエム)


IAUDに参画させていただくようになり、今までと異なる分野の方々とお付合いさせていただき、新たな発見をしております。UDは、年齢・性別・人種・能力の違いにかかわらず、人々が便利に、安全に使用できるデザインを導入することがKEYでしょう。全世界のすべての人々に有益となることは、間違いありません。今後さらに発展させなければならないと思っております。

さて、住友スリーエムにおきましては、素材・材料からなる製品と、最終デザインをした商品が混在しております。最終デザインされた商品、たとえば、反射材、メンディングテープやポストイットなどの文具・家庭用品、DIY向け商品、ヘルスケア製品などがあります。これらにはまさに、UDのコンセプトを実践することができます。

一方、素材・材料として使用される商品は、どのような方向となるであろうか……自問自答したものです。接着剤・粘着テープ、研磨剤、電気電子部品、電力接続部品、液晶用光学フィルム、自動車関連部材、内装表面仕上げ材料、防音・断熱材料など、主として工学分野向けに素材・材料として提供しているものが多数あります。お客様が最終デザインを工夫され、我々の機能を引出していただけるものが多いのですが、では我々はUDに向けて何をするべきなのでしょうか?

弊社では、UDについて、エレクトロニクスインダストリーセンター、ヘルスケアマーケットセンター、およびコンストラクションインダストリーセンターなどが中心となって活動を始めております。

  • お客様が望まれるデザインや加工プロセスに協調できるような素材の開発
  • 加工作業者にやさしい素材
  • 加工のしやすさ、操作のしやすさ
  • 軽量化

……など、まだまだあるような気がします。

また、素材の特性面からもUDに向けた取組みができるようです。一例として、液晶向けの光学フィルムDBEFという材料を商品化しております。DBEFは反射偏向フィルムで、1枚を液晶モジュールの適切な位置で使用することで、液晶画面が約1.5倍明るくなります。余分なエネルギー消費をすることなく光を有効利用する働きがあるためです。最終デザインはセットメーカー様の分野ですが、より明るくすることで様々な方に喜んでいただけるなら、お役に立てているのではないでしょうか?

我々は、素材や材料を商品として持っていますが、最終デザインにこだわることなく、UDの精神を醸成させ、素材・材料開発・特性値の向上を通じて新たなチャレンジができると考えます。

IAUDにおいては、自由な雰囲気の中、業種・業態の異なる様々な企業・団体・個人と知合うことができ、自分の意識向上とともに弊社にも何らかの貢献ができるものと信じます。さらに人類全体の福祉の向上に少しでも寄与できたなら、この上ない幸せではないでしょうか?

弊社も積極的にUD活動に取組んでまいりたいと考えます。ご支援とご協力をお願い申し上げます。

<掲載日:2004年10月15日>