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先生がんばれ、生徒もがんばれ


先日、小学生の息子の授業参観があったのですが、あらためて「小学校の先生は大変だなあ」と思いました。3時間目4時間目になり、子どもたちもそろそろ参観日の緊張感に慣れてくると、国語の授業中に、たて笛をとり出して分解し始める子がいたり、下敷きでせっせと隣の子をあおいでいる子がいたり。

まだ若い優しそうな先生は、教科書の宮沢賢治を順番に読ませては質問したり、ほめたり、感想を述べたり、一生懸命子どもたちの気をそらさぬように授業を進めてくれるのですが、やはりあれだけの人数の小学生が集まると、大人の集まりとはまた違って、良くも悪くも個性豊か、いろんな子がいて、まったくひと筋縄ではいきません。

最近は少子化でひとクラスの生徒数が減っているそうですが、それでも皆性格も違い、能力も違う子どもたちが集まる小学校の教室で、クラス全員に授業を理解させるのは至難の技だと思いました。

実は参観日に行くまでは、わが子の出来の悪さを棚に上げて、「うちの子が漢字の読み書きを覚えないのは、先生の教え方が悪いのじゃないかしらん?」なんて思っていたのですが、どうもそうではなさそうです。参観日の授業でも、わが子は? と見ると、一番前の席で黒板に背中を向けて、教室の後ろに並ぶお父さんやお母さんのチェックに余念がなく、「おい、お前の母さん来てるぞ」などと友達に合図したりしています。

うちに帰って聞くと、案の定ちっとも今日教わった授業の内容を理解していません。うちの子が理解しなくても、決まったカリキュラムがあるから、翌日、先生は授業を先に進めることでしょう。漢字が苦手な理由は教え方ではなく、教わり方に多くの問題があったようです。

学期末の通知表に「がんばりましょう」が並んでいるのを見たわが子が、いつになく肩を落としている様子だったので、可哀想になって、「授業中に先生の話を聴かないで、いたずらばっかりするのは良くないけど、まあ、それほど小学校の成績は気にすんな。お父さんは小学生のころはいつも良い点ばかりもらってたけど、大人になるとこんな有様だ」と言ったら「なるほど、それじゃ小学校の成績はあてにならない」とそこだけ物分かり良く納得しているのを見て、やっぱりもう少し厳しく叱っておくべきだったと後悔しました。

(文・おー縁談)

※この文章は、2004年9月15日発行のゆうまぐ[第6号]に掲載されました。

<掲載日:2004年09月15日>