
“ハードだけでなくソフトのUD、システムとしてのUDが望まれる”
東京メトロでは、駅ナンバリングが始まりました。銀座線(G)では渋谷G01、表参道G02などと番号表記が駅名と併記され、外国人旅行者をはじめ、誰にもわかりやすく利用できるよう配慮されています。JRやバス路線など、全国へ展開してもらいたいものです。交通施設はハードのUDも重要ですが、このようなソフト系のUDも大変大切です。
交通と言えば、先日出張の際、新幹線から在来線特急への乗り継ぎで、ギリギリやっと間に合うという体験をしました。お年寄りや子ども連れならきっと乗り遅れてしまうだろうと思われる接続時間です。乗り遅れると次を1時間待たねばなりません。このような場合、健常者に合わせるのではなく、余裕を持った乗り継ぎ時間の設定が望まれます。こららはシステムのUDと言えます。
リコーはオフィスの情報機器が主要な商品です。そのひとつである複写機は、オフィスの特定多数の人々が共用して利用するものです。我々は、そこで仕事をする個々の人に使いやすいデザインを追求しています。すべての人、一人ひとりに対して使いやすい操作環境の提供は、なかなかの難題です。一般的には、平均値的な人に合わせたデザインや設計になりがちです。
しかしながら、このところ情報セキュリティが重要視されており、これからは複写機を使うにも個人認証が必要となる時代になってきました。個人認証付きの複写機では、利用する個人が特定できるので、その個人に最適な操作環境の提供が可能になります。
たとえば、視力の衰えてきた私が使うときには、操作部液晶の機能表記は日本語で文字は大きく、コントラストの高いシンプルな選択メニューになる。そしてフランス人の○○さんがマシンに近づけばフランス語表示になるなど。このように、多数の人に共用される機器でも「一人ひとりに相応しいユニヴァーサルデザインの実現」をリコーはめざしています。
CRXプロジェクトとは、「メーカーが異なっても誰もが同じように操作できるべきだ」との共通の認識を持った、キヤノン、リコー、富士ゼロックス、セイコーエプソンのオフィス機器メーカー4社が、企業の壁を越えて、ユーザーの立場に立った使いやすさを探求し、互いにユーザーインターフェイスデザインの整合化を推進しようという活動です。IAUDの活動に通じるところがありますので、ぜひwebサイトをご覧ください。
<CRXプロジェクト webサイト>(別ウインドウで開きます)
http://www.crx.gr.jp/index.html
<掲載日:2004年08月30日>