国際会議の4日目の模様を、写真を中心にお伝えします。
北欧諸国は1960年代にいわゆる「ノーマライゼーション」を提唱。「障害者を人里離れたコロニーに隔離するのではなく、街中で健常者とノーマルな生活ができるような社会」にすべきと強調し、現在のUDの原点となった。ノルウェーは、女性の社会進出の割合が極めて高いことでも知られている。最新のノルウェーUD事情が報告された。
<講演者>
オンニ・エイクハウグ
(ノルウェーデザイン協議会代表/ノルウェー)
「境界を押し広げ、国の考え方を変える」
ディータ・シアウ
(ノルウェー視覚障害者協会/ノルウェー)
「『視覚障がい者の眼を通して見る』視覚障がいを持つキュレータ、ディータ・シアウによるユーザーの視点」
福祉先進国であるデンマークは、同時に環境先進国でもある。エネルギー自給率は既に100%を超え、そのうち再生可能エネルギーの比率を現時点の約20%から2020年には30%にまで引き上げる計画という。首都コペンハーゲンは自転車都市であり、公共交通機関との連携にも学ぶべき点が多い。
<講演者>
磯村 歩
(株式会社グラディエ代表取締社長)
「デンマークの多様性受容と自己決定権」
カリン・ベンディクセン
(ベックスコム代表/デンマーク)
「デンマークの視点:デザインフォーオール〜引き返せない限界点」
iF賞やレッド・ドット賞等、高品質なデザイン製品のセレクションに定評のあるドイツに、2008年よりあらたにユニヴァーサルデザイン賞が登場。主催のユニヴァーサルデザイン協会からドイツの最新UD事情が報告された。今回、同協会は併設展示会でもブースを出展。
<講演者>
トマス・バーデ
(ユニヴァーサルデザイン協会代表/ドイツ)
「果てしない物語…もしくは全体論的方針を信ずる」
1985年にユニヴァーサルデザインの用語と概念を創造、UD7原則の定義も提唱するなど、UDの牽引役として位置づけられている米国の近況をレポートする。「人間中心デザイン研究所」は「21世紀のためのデザイン国際会議」を1998年ニューヨーク、2000年プロヴィデンス、そして2004年にはリオデジャネイロで開催するなど、常に先進的な取組みをしてきた。
<講演者>
ヴァレリー・フレッチャー
(人間中心デザイン研究所所長/米国)
「米国の視点、動向と機会」
第一線で活躍するタイポグラフィック・デザイナーから、フォントデザインの歴史的背景と最新動向が紹介された。英国ロンドン交通局採用の可読性に優れた書体「New Johnston」は河野氏のデザイン。視認性、判読性を高めたUDフォントの典型例といえる。
<講演者>
河野英一
(タイポグラフィックデザイナー)
「『読む』技術を向上させるタイポグラフィーとは」
60年代から生活福祉用品のデザインを中心に活躍し続けている工業デザイナーのパイオニア。人間の尊厳を守るために役立つ用具のデザインをテーマとして、使いやすく自立度を高める排泄用具と食事用具のデザイン事例が紹介された。
<講演者>
石井賢俊
(ニドインダストリアルデザイン事務所代表)
Part1が政治家セッションだったのに対し、Part2はそれを踏まえて行なわれる官僚セッションである。内閣府、総務省、経済産業省、そして静岡県のそれぞれのUD関係部署から、所管事業紹介と将来ヴィジョン・方向性が紹介された。
<コーディネーター>
佐藤章彦
(内閣府政策統括官<共生社会政策担当>付 参事官補佐<総合調整第2担当>)
<パネリスト>
安間敏雄
(総務省 情報流通行政局情報通信利用促進課長)
廣瀬毅
(経済産業省製造産業局デザイン・人間生活システム政策室長)
望月正
(静岡県くらし環境部県民生活局長)
「ユニバーサルデザイン〜ひとにやさしいものづくり〜」
「こころのユニヴァーサルデザインを共に考える」
「Fun! Full!, Fujitsu UD Show 知識いっぱい、お腹いっぱい、富士通UDショウ」
来場者およびマスメディアに対するプレゼンテーションと来場者参加による公開審査が行われ、ベスト・デザイン賞、ベスト・プレゼンテーション賞、チャレンジ賞、フューチャー・テクノロジー賞、チーム・シナジー賞の各賞が表彰された。
参加者による投票
<講評>
荒井利春
(金沢美術工芸大学教授/48時間デザインマラソン監修)
<講評>
ジュリア・カシム
(王立芸術大学院ヘレンハムリン上級研究員:英国/48時間デザインマラソン オブザーバー)
表彰式(ベスト・デザイン賞)
<掲載日:2010年11月 3日>